【第二のアエロリットを探す方法】G1、社台安くていい馬

ブルードメアサイアーがキングカメハメハの馬を1頭ずつ検討しています。

サンデー、社台と見てきて、G1サラブレッドクラブ募集馬の最後の1頭、ゴールデンロッドの18を調べているうちに、「すんごいこと」を発見してしまいました。

それは、安馬で血統的にもさして目立たないアエロリットが大方の予想に反して活躍した背景に関するものでした。

その要点はある傾向についての話ですが、これはおいおい文章のなかで明らかにしてゆくつもりです。

まずは、原稿のとりあえずのテーマ、ゴールデンロッドの18についてみていくことにします。

(1)ゴールデンロッドの18の基本データ

牝馬で1口30万円は安い。

厩舎は林徹。聞いたことがない?

そりゃそうです。林師は、去年(2018年)デビューしたばかりのまだ新米の調教師なのですから。

去年(2018年)は10勝(139位)、今年(2019年)は7勝(96位)で勝ち数、順位ともまだまだです(6月16日現在)。

ただ、林師には個人的には思い入れがあります。

私の出資馬でG1サラブレッドクラブ所属のラレータを管理してくださっているのが、この林調教師なのです。

ラレータは、はじめ栗東の高野友和厩舎に預託されていました。

この馬は2歳9月に小倉競馬場の新馬戦(芝1800m)でデビューしたものの3着に敗れ、その後も一進一退を繰り返します。

勝ちあがったのは3歳4月になってからの東京競馬場3歳未勝利戦(ダート1600m)をルメール騎手で2着から0.7秒引き離しての圧勝でした。

ラレータは跳びが大きく、スピードを加速するまでに時間がかかます。芝では鋭い切れ脚はないけれど、いい脚を長く使えるタイプ。コーナーも緩やかなカーブでなければ対応できない、不器用な馬です。

そんな資質から東京競馬競馬場のダート戦に向いているのは明らかでした。

ところがこの馬は関西馬のために、なかなか関東に遠征する機会が与えられません。

せめてダートコースに転向してもらえたら。そう思ううちに結果を出せないままずるずると芝を使い続け、8戦目で 府中に遠征、ダート変わりしてのいきなりの勝利でした。

しかしその後も東京ダートを3回使う機会を持ちますが、13戦して勝てず昇級戦で伸び悩んでいました。

こうしたなか、2018年9月に突然、栗東高野厩舎から美浦の林厩舎への転厩が決まり、林厩舎のもとでの2戦目に500万下を勝ちあがり、昇級後2戦で1000万下も卒業し、現在は3勝クラス(旧1600万下クラス)に在籍しています。

林師のもとに移ってからは、あれだけ勝ち味に遅かった馬が見違えったようにポンポンと勝てるようになりました。これも林師のおかげです。

彼は東大出身の調教師という異色の肩書を持ちますが、手腕は確かなものとして評価します。

ラレータは6月23日の東京・夏至S(ダート1600m・ハンデ)を予定していますが、最終追いきりの前に獣医に心臓を診てもらい、その結果や状態・馬体を確認したうえで、どれぐらい負荷を掛けるかを決めると師はおっしゃっていました。

今までこんなコメントを読んだことがありません。さすが東大出身と感心した次第です。

長くなりましたが、林師はこれから勝ち星をどんどん増やしていってリーディングの上位に近づける、有望な若手調教師だと考えています。

(2)ゴールデンロッドの18の測尺をアエロリットと比較する

このゴールデンロッドの18はアエロリットと共通点があります。

①両馬ともクロフネ産駒
②両馬とも1口価格が安い(アエロリットは35万円、ゴールデンロッドの18は30万円)

このゴールデンロッドの18を候補に挙げている人の頭の片隅にはアエロリットの影がチラッとかすめているのではないでしょうか。

単刀直入に聞きます。

ゴールデンロッドの18はアエロリットになれるでしょうか?

答えを出す前に馬体写真をみてみましょう。

(3)ゴールデンロッドの18の募集時写真をアエロリットと比較する

アエロリットの1歳6月の募集時写真

下のアエロリットの1歳募集時写真を見た当時の正直な感想を書いてみます。

貧弱で貧相。葦毛ということもありますが、毛色がすぐれず地味で目立たない。全体的に幼く未熟な馬体です。

こうした感想は私だけに限らず、大方の会員が持っていた一般的な馬体評価だったかと思います。

その証拠に、この馬は第1次募集で満口にならず第2次募集終了時でも4口売れ残っていました。

これに対して、ゴールデンロッドの18のほうの馬体は胸前やトモに発達した筋肉の隆起が見られ、まさにこれが母父キンカメの特色といっていい。

トモ高ですが、これはこの時期に特有の若駒の特徴で成長とともに解消してゆくでしょう。

この2頭を馬体だけで比べると、圧倒的にゴールデンロッドの18が優勢です。

これはひとつには生まれ月に由来するものと言うことができます。

ゴールデンロッドの18は1月22日の早生まれ。これに対してアエロリット 5月17日の遅生まれ。実に4カ月以上の差があります。競走馬の3~4カ月は人間では1年にあたります。

幼稚園生と小学生の差ほどの開きがあれば、馬体の見栄えに極端な差が生じるのも仕方ないといえます。

ゴールデンロッドの18の好馬体がそのままこの馬の能力を反映させるものなのか、それとも単なる早生まれというだけのことで、この時期だけの優位なのかは慎重に吟味しなければなりません。

次に両馬の測尺を比較してみます。

(4)ゴールデンロッドの18の測尺をアエロリットと比較する

管位こそアエロリットのほうが0.2cm太いものの、体高、胸囲、体重の3点でゴールデンロッドの18の優位を確認することができました。

これは生まれ月の差がそのまま反映したものです。

私は1歳6月の募集馬の測尺で理想的な基準値として、以下の数値を設定しました。

「 【オルフェーヴル産駒のイチオシはどの馬か】G1、サラブレッドクラブ2019募集馬検討会 」

ブルードメアサイアーがキングカメハメハの馬を1頭ずつ検討しています。 サンデー、社台と募集馬を見てきて、最後にG1サラブレッドクラブ...

胸囲172cm以上、管位20cm以上、体重420~455キロ(はじめは420~440キロでしたが、のちに修正しました)

ゴールデンロッドの18の測尺では、胸囲と体重の2点がこの基準に合致しました。なかなかいい数値です。この馬は期待できるかもしれません。

さきほどの質問、この馬はアエロリットになれるのか、という問いにはYESと答えるのには躊躇しますが、あまり大きくなりすぎず、故障もなく順調であれば1勝は堅い、とだけ言っておきましょう。

いっぽう、アエロリットはどの項目も基準から大きく下回っています。通常ですと、即切りに値する酷いデータですが、5月の遅生まれというハンデを割り引かなければなりません。

しかし、下限でどこまでが許容できるか、というデータを持ち合わせてはいません。

結果から見れば、アエロリットは2歳6月のデビュー時の体重は476キロで、なんと1歳募集時の6月から約1年で103キロ成長したことになります。

もちろん個体差はありますが、通常だと50キロ前後の体重増がみられるところを、この馬は2倍も成長したことになります。これは異常といっていい。

この異常が、G1NHKマイルカップの優勝と3歳で古馬との混合G1安田記念2着、G2毎日王冠優勝というその後の異常な快進撃につながっていく背景となるのです。

急激な成長といえば、ジェンティルドンナもそうでした。

1歳6月の募集時体重が392キロ。2歳11月の新馬戦デビュー時馬体重が474キロ。差し引き82キロの成長はやはり数値として大きい部類に属します。

過去10年のクラブ募集馬から上記の馬体重増加のデータを取っていないので、確証を持って断言することができないことをお詫びします。

これは、馬券戦術としてある程度、生かせるかと思います。

デビューまで待てない。1口馬主は即断即決だから、このデータは使えない。

そう嘆く会員も多くおられるかと思います。

そこで次善の策を考えました。

それが次章で紹介する方法です。

(5)1歳6月から9月10月の馬体成長を考える

サンデーサラブレッドクラブの募集馬はほとんどが第2次募集で売り切れるので、次に紹介する戦略は使えませんが、G1と社台は多くの馬が売れ残り、その後の成長を見て出資することができます。

社台系の1口馬主クラブは6月の募集時に募集馬の測尺を公表しますが、その後10月(年によっては9月末)に全馬の2度目の測尺を発表します。

両者の数値を比較すれば馬の成長進度をはかることができます。

そこで、アエロリットと、同じクラブで募集された5月生まれのクロフネ産駒2頭(チアズメッセージの13=競走馬名ラインダール、ジェシカの11=競走馬名クオーターマスター )と、参考のためにジェンティルドンナと姉のドナウブルーの数値を比較して表にしてみました。

まずアエロリットですが、1歳6月の募集時に373キロあった馬体重が10月には442キロで、差し引き69キロもの成長がみられました。

デビュー時に1歳募集時から103キロ成長しからたと書きましたが、その成長分のほとんどは1歳の6月から10月までの4カ月の期間であったことがわかります。

この表に掲載した他の馬は37~57キロの成長があり、この数値よりアエロリットは10~30キロ上回っている。

アエロリットと同じ5月生まれのクロフネ産駒2頭を見てみます。

チアズメッセージの13=ラインダールは+37キロ。2歳12月デビュー時が494キロで87キロの成長。この馬の難点は体高と管位が変わらずで、体重だけが37キロ増えています。これは、単に太った、つまり緩くなっただけで、悪い兆候です。

案の定、ラインダールは未勝利で競走馬生活を終えました。

ジェシカの11=クオーターマスターは+55キロ。3歳1月デビュー時が524キロで115キロの成長。これはアエロリットを超える馬体の成長があったことを示しています。しかし、520キロ越えの大型馬は重すぎ、緩すぎでレースパフォーマンスを悪くすることが多い。

事実、クオーターマスターは合計4戦して掲示板には上がれずに引退しました。

以上の分析から次の仮説を導きことができます。

5月生まれで、1歳6月募集時から9月、10月に70キロ前後の馬体重増の成長があり、なおかつ450キロを超えない馬は将来活躍する可能性がある。

さて、G1、社台サンデーサラブレッドクラブ募集馬のうち第2次募集で売れ残った馬の10月発表の馬体重に注目してみてください。

この条件に合致する馬がいればアエロリット級の活躍? ができる馬をゲットするチャンスになるかもしれません。

G1、社台サンデーサラブレッドクラブ募集馬のうち5月生まれの馬は、次回、「お勧め・安くていい馬」特集で表にまとめてみたいと思います。

「G1、社台で安くていい馬」なんて、そもそも前提が間違っている。アエロリットはノーザンファーム生産で、育成が秀逸。G1(追分生産馬多し、リリバレー育成)や社台の馬で、アエロリット級を探すなんで、そんなの難しいよ。

(´・ω・`) ショボーン。。。

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