【1口馬主入門】これから1口馬主の入会を考えている人たちへ。第1回:1年間の経費はいくらかかるか。


(1)はじめに

このブログを読んでいただいている方は、どこかの1口馬主クラブの会員で、すでに何頭も出資されている方が大半かと思います。

それでも、中には、これからクラブに入会して1口馬主を始めよう。

すでに1口馬主の会員になっているけれど、業界最大手の社台・サンデーサラブレッドクラブにも入会してみよう。

そう考えていらっしゃる方もおられるかと思います。

そこで、これから数回にわたって、【1口馬主入門】と題して、主に私が出資する社台・サンデーサラブレッドクラブについて、私の経験をもとに書いてみようと思います。

1口馬主や社台・サンデーサラブレッドクラブに興味を持たれている方は、これから書く文章を読んで参考にしていただけると嬉しいです。

ちなみに、私は社台・サンデーサラブレッドクラブに入会して1口馬主を始めて今年(2019年)で14年目。出資馬で活躍した代表馬にジェンテイルドンナ(桜花賞(G1)、優駿牝馬(G1)、秋華賞(G1)、ジャパンC2回(G1)、有馬記念(G1)、ドバイシーマC(G1)優勝)とフェデラリスト(’12年中山金杯(G3)優勝)がいます。

(2)1口馬主は儲かるのか。

1口馬主が趣味だというと、友人・知人は必ずこのような質問を思い浮かべます。

私は信頼する相手にしか、自分が1口馬主をしていることを言いません。もし、この趣味を打ち明けたとしても、相手からこのような質問を受けたことはありません。

でも、人は1口馬主と聞いて必ずやこのような疑問を心の中で発しているのではないでしょうか。

1口馬主に興味を持ち、これから始めたいと考えている人も、まず第一にこの疑問に答えることで、「会員になる、ならない」の決断をするかと思います。

このような意味で、1口馬主の入り口に立ちはだかるこの質問に答えてみたいと思います。

(3)大半の1口馬主は赤字

出鼻をくじくようで申し訳ないのですが、結論から書けば1口馬主はもうからない。社台・サンデーサラブレッドクラブの会員で言えば、9割近くの人が損をしています。

出資馬の代金にもよりますが、1口の出資金が多い、少ないにかかわらず、競馬のレースに出走する手当や賞金はみな同じ。1レースで出走する馬は平均10頭以上いるなかで、勝つ馬は1頭。2着から8着までは入賞賞金が出ますが、金額は勝ち馬の1/3、1/4と少なくなります。 重賞競走ではない限り、2着以下で入ってくる賞金だけでは、初めに支払った出資金(1口馬主代金)を全額回収することは難しい。ましてや黒字を出すのは至難の業です。

なぜかと言うと、あとで触れますが、1口馬主でかかる費用は馬代としての出資金のほかに維持費がかかります。賞金や諸手当は出資馬がレースに出ないともらえませんが、維持費は毎月支出するものです。

ですから、毎月クラブから送られてくる明細を見ると、収入よりも支出のほうが多い月がほとんどです。


(4)1口馬主の馬代はいくらか?

クラブのホームページ(2019年2月現在)によると、1口馬主の出資金は以下のようになっています。

社台サラブレッドクラブの場合、1口25~325万円 。サンデーサラブレッドクラブの場合、1口30 ~400万円 。

このように、高額馬から比較的リーズナブルな馬まで1口出資金の層を幅広く取り揃えているのが、このクラブの特徴です。

しかも、低額馬からも重賞勝ち馬を出す。最近では、アエロリット(2017NHKマイルカップ(G1) 優勝、1口35万円)、クロノジェネシス(2019デイリー杯クイーンカップ(G3)優勝、2018阪神ジュベナイルフィリーズ(G2)2着、1口35万円 )などの活躍馬は、サンデーサラブレッドクラブの安い価格帯から出ています。

(5)馬鹿にならない多額の維持費

1口馬主では、株などの金融商品と違って、維持費や保険料と会費が発生します。

●維持費

維持費は、2歳1月1日から負担します。まず維持費の初回金として、1口当り25,000円(1頭当り100万円)を支払う決まりになっています。ただし、このお金は出資馬の引退時に返却されます。

維持費(正式な名称は飼育管理費用)の内訳はクラブから毎月送られてくる請求書には書かれていませんが、ホームページには以下のような項目が挙げられています。



育成費・厩舎預託料・各種登録料・治療費・輸送費等

育成費・厩舎預託料は飼葉(かいば)代(馬のエサ代)や調教料と考えていいでしょう。

各種登録料は馬が特別競走などのレースに出走する場合にかかります。

また、馬が病気や怪我を発症した場合にかかる治療費もばかになりません。

輸送費とは、馬がレースに出走するときや厩舎に入厩するときにかかる費用です。

馬によって、そのときに置かれている状況が異なりますので、維持費は毎月変動します。だから、入厩してレースに出走すると高くなり、社台・サンデーの外厩施設(トレーニングセンター)や牧場にいると安くなります。ちなみに、私の出資馬マルケッサの場合、安い月で7,496円、最も高い月で25,906円と、1万円以上の開きがありました。

●保険料

・年に1回、毎年12月上旬に支払いが発生します。出資馬の2歳1月より競走馬保険に加入が義務付けられています。


・保険料は馬齢と出資金によって異なります。2歳馬は、出資金の100%を保険加入額とし、保険料はその3%、3歳時以後は年齢によって変動します(詳細はクラブホームページの規約を参照ください)。

私の出資馬マルケッサの2歳時保険料は1口出資金が150万円でしたので、保険料はその3%の45,000円になります。けっこうな金額ですよね。

●会費

会費は毎月3,240円です。入会金は32,400円になります。

●年間の維持費・会費はいくらかかるか。

上記のように、馬が1口いくらか、何歳か、入厩しているか否か、病気や怪我があるかないかなど、諸条件によって維持費は1頭1頭異なります。

2歳時のマルケッサ(1口150万円)を例にとると、1年間の維持費はざっくり計算して以下の金額になります(クラブ請求書がすべて手元にないので、マルケッサの正確な維持費ではありません)

  • 維持費:180,000円(仮に1か月15,000円として計算しました)
  • 保険料:45,000円
  • 会費+入会金:71,280円
  • 合計:296,280円

このように、1口馬主はクラブにもよりますが、最大手の社台・サンデーサラブレッドクラブの場合、1口出資金は馬代総額の1/40になり、高額になります。

維持費はかなり高額負担であり、とくに保険料は馬代に連動して高くなりますから、1年間で考えると相当の出費を覚悟しなければなりません。

私が出資していたマルケッサ(1口150万円)を例にとると、馬代150万円に加えて1年間の維持費が29万6,280円だから、合計すると約180万円近いお金がかかる計算です。馬代は分割払いが可能です。詳しくはクラブホームページを参照ください。

https://www.sundaytc.co.jp/

もちろん、デビューしてレースに出れば賞金が入りますので、この分を差し引けばかかる費用はもっと少なく済みます。それでも、馬によってはデビューが遅れたり、病気や怪我で出走できないケースも多々ありますから、レースに勝った収入をあてこんで甘い見積もりをしていると、「とらぬタヌキ」で痛い目にあいます。

ですから、初めから支出が相当かかるものだという見込みをもって、年間100万、200万は小遣いでまかなえるという、金銭と気持ちの余裕がないとこの趣味は続けられません。馬代1口が総額1/40の社台・サンデーサラブレッドクラブ会員の多くは年収がたくさんある、医師や弁護士、会社経営者などの資産家だといえるのではないでしょうか。

ただし、1口出資額がマルケッサの3分の1の50万円前後の馬も募集されているので、サラリーマンの方でこういった馬に出資されているケースも多々あります。

(6)結論:1口代金が安い馬のほうが儲かる

半面教師の例で私の出資馬マルケッサの例を取り上げて、維持費がいかに多くかかるかを説明させてもらいました。

今年(2018年度)の確定申告用の資料がクラブから送られてきましたが、すでに引退したマルケッサの「終了損失および会費」はトータルで121万2,407円のマイナスです。このマイナス分には維持費(育成費・厩舎預託料・各種登録料・治療費・輸送費等)は含まれていまんせんので、実際の赤字はさらに20万円以上膨らむ計算になります。


1口150万円のマルケッサはサトノダイヤモンドの妹という血統背景もあって、高額になりましたが、良血馬だからと言って必ず走るとは限らない。この馬は結局未勝利で引退しました。

私が出資している馬はここ数年赤字の馬が大半を占めています。非正規雇用の私がそれでも、なんとか社台・サンデーの1口馬主を続けていられるのは、ビギナーズラックでジェンティルドンナを引き当てたからです。

ディープインパクト産駒のこの馬は募集時の1口価格は85万円で、当時としてはクラブの中でも比較的リーズナブルに価格が設定されていました。いまはディープインパクト産駒は高騰しています。クラブ募集馬で良血のディープ牝馬は1口175万円もします。いま買ってはいけません。株でいえば高値をつかまされることになります。


先に挙げたアエロリットやクロノジェネシスの1口価格はリーズナブルだったジェンティルドンナのさらに半分にも満たず、低額です。1口価格が安ければ、これに連動して維持費も少なく済みます。年間50万円以下に抑えられるのではないかと思います。

私たちはブランド志向に慣らされてしまっていて、値段の高いものは品質もいい。このような刷り込みがあります。でも、競走馬の場合は必ずしもこれが当てはまらない。

もちろん、セレクトセールで何億もの価格がついた良血馬が重賞競走を勝つことはあります。でも、こうした大金持ちの馬主と違って、私たち一般庶民が1口馬主で儲けようと思ったら、以下の方法に尽きる。すなわち、



1口の価格(出資額)が少ない馬でいい馬をさがすこと

クロノジェネシスも一昨年(2017年)の募集時に姉妹板ブログ「相馬の梁山泊」で私が「安くていい馬」の特集を組んで取り上げた馬の1頭でした。

https://ameblo.jp/aromacandle777/entry-12283345746.html

今年の社台・サンデーサラブレッドクラブの募集は、5月に募集予定馬の名簿が届き、6月から始まります。

最近、私はユーチューブを始めました。第2のクロノジェネシスを見つけるべく、今年もがんばります。2019年度募集馬で私がお勧めする「安くていい馬」の企画はユーチューブで流そうと考えています。

つきましては、動画の登録のほうもよろしくお願いいたします。


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コメント

  1. chougoro より:

    株式投資も同じですね。
    勝率は低くても2倍、3倍株を当てる。
    そのためには時価総額の少ない成長株を慎重に狙っていく。
    最近は馬主でもある片山晃さんもそうですね。