サラブレッドクラブで募集されている1口馬主の馬のなかで、ヌレイエフのクロスを持つ馬を特集している。
二回目の今日はマトリョーシカの18を取り上げてみたい。
(1)サンデー募集のミッキーアイル産駒の基本データ
マトリョーシカの18の懸念材料は2つ。
①初仔なので、小さく出る場合がある。その後の成長でリカバーしないと、デビュー時小さい馬はハンデになる。
②武藤善則厩舎の問題。
武藤善則調教師は2003年デビューだから今年で17年目になるベテラン。
しかし、年間勝利数は23勝(2012年、2013年)で調教師リーディングは42位(2013年) が最高。
今年は約半年経過して勝ち数6勝で112位。1か月に1勝しかできない。
同厩舎預託馬で獲得賞金が第一位はセラフィックロンプ(2004年生まれ、牝馬、父マンハッタンカフェ) で1億7,224万円。
社台、サンデーからの預託馬で最も賞金を稼いだのがセイルオンザナイト(1998年生まれ、牡馬、父ホワイトマズル)で獲得賞金が3,751万円。
なんだこの馬? 出資者の方には申し訳ないが、聞いたことないぞ。
私は毎年カタログが届いて、関東の武藤厩舎という名前を見ただけで即切りをしている(武藤先生ゴメンナサイ)。
正直、この厩舎は不安です。
一方、同じミッキーアイル産駒でもスーヴェニアギフトの18とデュアルストーリーの18はかなり人気になるだろう。
スーヴェニアギフトの18は上がまんべんなく走っている。しかも、姉が重賞勝ち馬。
デュアルストーリーの18は現在、調教師リーディングトップの安田隆行厩舎。
状況的にはこちらの牡馬2頭のほうが走る条件がそろっている。
(2)サンデー募集のミッキーアイル産駒と測尺を比較する
マトリョーシカの18の馬体重が416キロ。これを見て安心した。
初仔でこの体重は大きい。生まれ月も1月、2月の早生まれではないので、今後の成長も期待できる。単純計算でプラス50キロを見込んだとして、デビュー時には460キロ前後で出走できるのではないか。
胸囲の174cmは3頭の中で一番。十分な肺活量を見込める。
測尺からの判断では、馬体重が良好なデュアルストーリーの18とマトリョーシカの18が双璧ではないだろうか。
(3)血統からマトリョーシカの18を評価する
ヌレイエフのクロスはいいとしても、インブリードが多いのはやや気になる。
サンデーサイレンスのクロスもどう出るかは期待と不安が半々だ。
この血統の売りのもうひとつは、母父はクロフネということ。
ブルードメアサイアーがクロフネ産駒を調べてみると、獲得賞金第1位は
ステファノス(2011年生まれ、牡馬、父ディープインパクト)で 約3億4,459万円を稼ぎ出している。
キャロットファームの馬で、富士S(G3)を優勝している。
最近、母父クロフネの馬の活躍が目立つ。
・ノームコア(2015年生まれ、牝馬、父ハービンジャー ):ヴィクトリアマイル(G1) 優勝。
・クロノジェネシス(2016年生まれ、牝馬、父バゴ):デイリー杯クイーンC(G3)優勝、桜花賞3着、オークス3着
・リリーノーブル(2015年生まれ、牝馬、父ルーラーシップ):桜花賞3着、オークス2着
・アイスフォーリス(2009年生まれ、父ステイゴールド) :中山牝馬S(G3)2着
このうちノームコアを除く3頭がマトリョーシカの18と同じサンデーサラブレッドクラブ募集の牝馬であることが心強い。
(4)サンデー募集のミッキーアイル産駒と馬体写真を比較する
こうして3頭を並べてみて一目瞭然(いちもくりょうぜん)なのが、マトリョーシカの18の豊かで大きな腹袋だ。
174cmの胸囲は写真で見ると目だつ。
骨格もあって、初仔のハンデも感じさせない。むしろスーヴェニアギフトの18とデュアルストーリーの18のほうが幼く、貧弱に見える。
馬体評価ではマトリョーシカの18は3頭の中で群を抜いている。
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