【ミゼリコルデの2019】2020年募集馬注目クロス④G1編<第5回>

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(1)はじめに

G1サラブレッドクラブ2020年募集馬リストのなかで、注目クロスを持つ馬を取り上げて解説をしている。

前回はサンデーサイレンスの3 × 3(25.00%)とヌレイエフ(Nureyev)の

5 × 4(9.38%)の2つの注目クロスを持つヌチバナの2019について解説した。

今回は「奇跡の血量」と呼ばれる4×3、しかもヌレイエフ(Nureyev)の

4 × 3(18.75%)を持つ牡馬の【ミゼリコルデの2019】を紹介する。

本馬の母ミゼリコルデの初仔マーシフルハート (牝馬、2012年生まれ、父ディープインパクト)は2013年にG1サラブレッドクラブから1口75万円で募集された。

ミゼリコルデの2019の姉のマーシフルハートはディープインパクト産駒

私も1口いったけれど、中央未勝利で、地方馬主に売却された。

苦い思い出のある馬なので、その弟の本馬にはことさら関心がある。

この弟は姉が果たせなかった望みをかなえてくれるだろうか。

さっそく検討に入りたい。

(2)ミゼリコルデの2019の血統評価

それでは、まずは本馬の5代血統表から入ることにする。

本馬(ミゼリコルデの2019)の父ミッキーアイルの母のスターアイルの母父がヌレイエフ(Nureyev)。本馬の母父のファスリエフの父がやはりヌレイエフ(Nureyev)で、4×3の「奇跡の血量」が完成だ。

本馬のブルードメアサイアーであるファスリエフは5戦5勝のパーフェクトの成績。G1モルニ賞(芝1200 メートルの直線)やG1フェニックスステークス(芝6ハロン(約1207m))などの重賞勝利がある。このスピード値は父のヌレイエフ譲りのもので、私はこの速力を期待して姉のマーシフルハートに出資した。

本馬の母ミゼリコルデは27戦4勝 [4-4-0-19]で準オープンまでいったが、オープンの手前で止まってしまった。

ミゼリコルデは繁殖にあがって仔出しが良く、本馬は7番仔。

きょうだいのなかで一番活躍したのが5番仔のサトノエルドール (牡馬、2016 年生まれ、父ディープインパクト) 3勝、中央現役。

それでも3勝の準オープンで母と同じだ。

牧場としては母を越える活躍を子どもたちに期待したのだろう。

ディープインパクトを立て続けにつけて、思うように成果が上がらないので、本馬の上はキングカメハメハをつけて(2歳、牡馬ディールクルム)で、今度はミッキーアイルと変化球できた、という塩梅だ。

この1つ上の半兄ディールクルムもヌレイエフ(Nureyev)の4×3を持つ。

本馬(ミゼリコルデの2019)がおもしろいのは、ほかに珍しい牝系クロスである

Highclereの5 × 5(6.25%)を持つ点だ。

この馬は父系、母系ともに5代前の牝馬だ。

Highclere(ハイクレア)はイギリス生まれで、エリザベス女王の所有馬。成績は8戦3勝、イギリス1000ギニーやフランスオークスのG1を2勝した。

このHighclere(ハイクレア)はHyperion(ハイペリオン)の

4 × 3(18.75%)を持つ。

産駒にミルフォード Milford(G2プリンセス・オブ・ウェールズステークスなど重賞を3勝)した。

孫にNashwan(ナシュワン)、ひ孫にバゴ。

このボトムラインがウインドインハーヘアを経てディープインパクトにつながってゆく。

こんな凄い牝馬であるHighclereの5 × 5(6.25%)を持つ。

これは偶然というより、初めから狙った配合であることは明らかだ。

なんだか、いい予感がしてきた。

(3)まとめ

本馬(ミゼリコルデの2019)の一押し材料はヌレイエフ(Nureyev)のクロス、しかも「奇跡の血量」と称えられる18.75%の血を偉大な馬から受け継いでいる点だ。

ヌレイエフのインブリードを持つ馬の活躍が最近、目立っていると何回も書いているが、アーモンドアイはヌレイエフ(Nureyev)の5×3(15.63%)だ。

本馬(ミゼリコルデの2019)と同じNureyevの4 × 3を持つ主な活躍馬は下の通りだ。

・トゥザグローリー(2007年生まれ、牡馬、父キングカメハメハ、牡馬、G2京都記念ほか)

・トゥザワールド(2011年生まれ、牡馬、父キングカメハメハ、牡馬、G2弥生賞)

・トーセンビクトリー(2012年生まれ、牝馬、G3中山牝馬S)

なーんだ。この3頭はトゥザヴィクトリーの子どもたちで、「トゥザ」ファミリーというくくりで説明がついてしまうじゃないか。

そういぶかる人もおられるかと思います。

でも、このヌレイエフの血が⇒フェアリードール⇒トゥザヴィクトリーという牝系の通奏低音で鳴り響いているのは間違いない。

本馬(ミゼリコルデの2019)の一番の不安点は、今年初年度産駒がデビューするミッキーアイルを父に持つところ。

まだ結果がわからない、海のものとも山のものとも知れない種牡馬の子どもに手を出すのは勇気がいることです。

しかし、ミッキーアイルの種付け料は2017年以降、150万円に据え置きです。

本馬は牡馬で少し値を張りますが、おそらく1口価格は70万円前後でしょう。

牡馬でこの価格は低~中価格帯になります。

中古車を買うつもりで1口行ってみるのも悪くない、そんな気がします。

【ミゼリコルデの2019】2020年募集馬注目クロス④G1編<第5回>終わり

(1)はじめに サンデー・社台、G1の各サラブレッドクラブ2020年募集馬で注目クロスを持つ馬、特にヌレイエフのクロスとサンデーサイ...

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