絵本「ぼんさいじいさま」の死生観に魅かれる

今日は素晴らしい絵本、木葉井(きばい)悦子「ぼんさいじいさま」を紹介します。

まずは、書き出しのページを少しだけ。

ぼんさいが大好きな、ぼんさいじいさま。

心優しいぼんさいじいさまの庭には、じいさまに助けられ、
可愛がってもらっている生きものがたくさんいます。
とても居心地の良さそうな庭です。

ある春の日、満開になったしだれ桜の盆栽にひいらぎの冠を被ったひいらぎ少年が「お迎え」に現れました。

「きょうのことは ずーっとまえからきまっていたこと」と。

ぼんさいじいさまは、大好きなたばこを一服。
しだれ桜の枝にちょっとさわり、
背筋をすっと伸ばして出かけます。
庭の生きものたちは、
大好きなぼんじいさまにお礼とお別れを告げます。

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この話は、最期を迎えた老人が
今まで丹誠に心を込めてつくってきた庭の自然たちと人生の別れのときにあたっての、心温まる交流を描いた物語です。
なんだか、お釈迦さまの涅槃(ねはん)のとき、動物たちが集まって
別れを惜しんだ話を想起させます。
死がテーマという絵本も珍しいですが、暗い話にならずに
自分もこんな最期を迎えたいと思わせるような
哲学や宗教をバックボーンに感じさせる内容で
木葉井悦子の代表作と言っていい作品です。
この作家の特徴は何より色遣いが素晴らしい。
多彩な色を駆使しながらも、下品にならず、淡い色彩は
穏やかな気分にさせてくれます。

木葉井悦子(きばい えつこ、1937年 – 1995年)は
武蔵野芸術大学を中退後、
1970年代に2年間アフリカのナイジェリアで過ごし、
帰国後の1978年に初めての絵本作品となる『あかいめのしろヘビ』を銀河社より出版します。
1995年7月、残念ながら癌で亡くなっています。
ほかに代表作として、「みずまき」があります。
この作品は、絵本を通り越して、ひとつの芸術作品と言ってよい
色彩美を備えた作品です。
絶版になっていたら、図書館などで手にとって見てください。
軽井沢の絵本美術館で原画を保管していて、常設展示されています。
木葉井さんの作品もそこで手に入るかもしれませんので、
興味のある方は実際に足を運んでもらうか、問い合わせてみてください。

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