(1)アエロリットの秘密
以前(2019年6月18 日)、このブログで、「【第二のアエロリットを探す方法】G1、社台安くていい馬」という記事を書いた。
サンデーサラブレッドクラブのアエロリットは第二次募集が終了しても売れ残っていた。
その理由は、クロフネという比較的人気薄の種牡馬の子であるということと、5月の遅生まれということもあって、1歳6月の募集時には未熟で馬体写真がさえなかったこと、さらには厩舎も美浦の菊沢隆徳という地味な(失礼)ところであった、1口価格が35万円と牝馬の最低価格であったこと(安かろう悪かろうという先入観)ことなどの要因が重なり、人気の盲点であったことなどが挙げられる。
1歳募集時のアエロリットの馬体重は373キロと400キロを割り込んでいて、見るからに華奢(きゃしゃ)な馬体であった。
ところが、9月の測尺では、馬体重が442 キロと増え、なんと69キロも増加した。このような急激な成長がその後の活躍の基礎をつくった。
つまり、6月募集時に馬体重が400キロ割れで満口にならなかった募集馬で、9月に急激に体重を増やした馬にはチャンスがあるということだ。
今年の募集馬で第二のアエロリットになる可能性がある馬をさぐってみた。
(2)第二のアエロリットになる可能性がある馬は
サンデーサラブレッドクラブ募集馬は残念ながらほとんどの馬が満口になり、残っているのは高額馬ばかり。
アエロリットのような人気の盲点となる安くていい馬は残っていない。
そこで対象は社台サラブレッドクラブとなる。
売れ残っていて、募集時に馬体重が400キロ未満で、9月(今年は8月29日)の測尺発表で大幅に馬体重を増やし、420キロ以上になった馬、という条件で探したところ、2頭が該当した。
①ヘルスウォールの18 (牡馬、父ヴィクトワールピサ、5月15日生まれ、1口 50 万円、 美浦奥村武厩舎、測尺:体高 156.0センチ、胸囲 174.0センチ、管囲 20.7センチ、体重 420キロで + 59 キロ)
②外)ジョイフルビクトリーの18(牝馬、父 Pioneerof the Nile、 3月25日生まれ、1口 80 万円 、栗東牧浦 充徳厩舎、測尺:体高 160.0センチ、胸囲 175.0センチ、管囲 20.1センチ、体重 463キロで + 70キロ)
(3)ヘルスウォールの18の評価。
ヘルスウォールの18から評価してみる。
ヘルスウォールの18 の母はチューリップ賞勝ち、半姉マーブルカテドラルはアルテミスS勝ちという売りで、血統は一本筋が通っている。価格も牡馬の50万円という安さはアエロリットに匹敵する。
違いは、アエロリットが牝馬に対してこの馬は牡馬。
安い牝馬はたまに掘り出し物があるが、安い牡馬はほぼ走らない。
悩ましいところだ。
(4)外)ジョイフルビクトリーの18の評価
この馬の母は北米G1サンタマルガリータS(ダート9ハロン)勝ちという素性からダート馬の可能性が高いと思って産駒の日本における成績を調べたら、違った。
賞金獲得1位のレヴァンテライオンは芝1200mで2勝。
2位のペルペトゥオはダートの1200mで3勝。
3位のフォルツァエフは地方のダート1400mで2勝している。
ジョイフルビクトリーの18の適性が芝かダートかは判然としないが、とここまで書いて、募集時カタログの写真を見たら、ダート適性と判断した。
下の写真では、つなぎが立ち気味だ。
アエロリットとの共通点は、ともに葦毛の牝馬であるということ。
ただ、アエロリットが1口35万円という低価格帯に対して、本馬は1口80万円と中価格帯で、お買い得という値段ではない。
(5)最終判断は自己責任で
なにより、アエロリットはサンデーサラブレッドクラブの関東馬で、ノーザンファーム天栄の恩恵を受ける。
対してこの2頭は社台サラブレッドクラブで、育成面でのアドバンテージはない。
第二のアエロリットになれるか、と聞かれて、正直「微妙」という答えしか返せない。
出資判断は自己責任でお願いします。
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