【血統解説】クロフネ➜フサイチリシャールは中山大障害に向く

昨日、中山大障害(J・G1)をフサイチリシャール産駒のニホンピロバロンが勝利した。1番人気のアップトゥデイトは残念ながら最終障害で落馬し、中山大障二度目の優勝とはならなかったが、それにしても。
何がそれにしてもか、というと、優勝したニホンピロバロンは珍しいフサイチリシャール産駒。このフサイチリシャールはクロフネの仔。
一方、アップトゥデイトもクロフネ産駒。
クロフネといえば、産駒はマイラータイプ。
産駒の芝競走での平均勝ち距離は1,588.4m、ダート競走は1,577.3m(2018年12月16日現在)。
スピードタイプの血を引く子孫が、なぜタフネスさを要求される中山大障害に強いのか?考えてみれば面白い。
今日は、そんな「血統をめぐる不思議」の話をしてみようと思う。

みなさんは、障害競走といえば、どのような血統を連想するだろうか?
3000m以上の長丁場。
何より、スタミナが持つ血統というイメージを誰しも思い浮かべるにちがいない。
事実、ひところは、障害競走といえば、ダンスインザダーク産駒が出馬表に2頭も3頭もいるのが、当たり前、という時代があった。
しかし、意外や、障害競走でも短距離血統がけっこう活躍する。
3000mを超える距離で、
かつては、明らかな短距離血統のサクラバクシンオーの仔やリンドシェーバーの仔なんかが、レースを勝ったり、最近の例では、2015年の中山大障害と中山グランドジャンプを勝ったアップトゥデイト(父.クロフネ)が典型だが、それはなぜか?
答えは単純明快。

障害競走の要点は第一にスピードを持続したまま飛越できるか。
巧く飛ぶかというよりも、スピードを落とさずに飛べるかが重要。
次に、いったんスピードを緩めて障害を飛んで、ダッシュして次の障害へ移行する、障害間の短い距離でどれだけスピードを落とさずに維持できるかが問題となる。
こうしたダッシュの筋力とスピードの持続力という2点の有無で障害適性が判断できる。
短距離血統馬はこうした条件に合致する場合がある。

ちなみに私がかつて出資していたエッケザックス(社台サラブレットクラブ所属)もまさに短距離血統背景(実際の平地競走での適性はマイルと言ったほうが厳密だが)を生かした障害馬の典型に当てはまる。
エッケザックスは未勝利を勝ちあがったものの500万下は6戦して鳴かず飛ばずの成績。
それが、障害に転向して初戦の中京障害未勝利戦で7番人気ながら芝3000mの長丁場を逃げ切って勝ち、単勝4210円。2着に11番人気の馬が入って馬連配当10万2,750円の大万馬券を演出した。
エッケザックスの血統は父がデュランダルで母はリーチマイハーバー、母父はボストンハーバー。
両親ともに短距離血統の馬だ。
それがなんで?
当時はそう思った。だから、出資馬ながら馬券は買っていなかった。
デュランダルは父がサンデーサイレンスで、2003年と2004年のマイルチャンピオンシップを連覇した名マイラー。
あの、最後方からの稲妻のような追いこみの脚は、いまも記憶に鮮やかに残っている。
代表産駒は2013年の中京記念(芝1600m)を勝ったフラガラッハ。
いっぽうのブルードメアサイアーのボストンハーバーは1996年、アメリカのG1競走BCジュヴェナイル(ダート8.5F)を勝ち8戦6勝の戦績を残したマイラーで、代表産駒はウェスタンヴィーナスで芝の1200m戦のオープンを3勝(2009年中山春雷S、2010年バーデンバーデンC、2010年UHB杯)した快速馬。
他に重賞勝ち馬として2003年の新潟2歳S(芝1600m)のダイワバディットや2007年デイリー杯クイーンカップのイクスキューズなどがいる。
これらの産駒の特徴として、軽快なスピードを生かした逃げ・先行による押切り勝ちを得意としている。
エッケザックスの飛越から即時にダッシュする筋力はデュランダルから譲り受け、これに加えて、衰えないスピードの持続力は母父のボストンハーバーのからもたらされた。
大万馬券の裏には、このような血統的な背景があった。
そういえば、同じデュランダル産駒のサイレントデュークも2014年の東京ハイジャンプ(JG2)を勝っている。

以上、長々と書いたが、今後障害競走で典型的なスピードタイプの血統馬が出走してきたら、注意したい。

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