【社台の馬って異常じゃね】2021年募集馬名簿

2021年度の社台系1口馬主の募集馬名簿を分析していて、奇妙なことに気が付いた。

サンデーサイレンスの4×3(3×4)に該当する馬を調べていて、びっくりした。

サンデーサイレンスの3×3というかなり血の濃い馬が、社台サラブレッドクラブから多く募集されている。

以下がそのリスト。

社台サラブレッドクラブから10頭、G1サラブレッドクラブから1頭。

濃いインブリードの馬が異常に多い。

ちなみにサンデーサラブレッドクラブ募集馬に該当する馬はいない。

これはどういうことだろうか。

4×3(3×4)は「奇跡の血量」と呼ばれて、多くの名馬を輩出している。

サンデーサイレンスの4×3(3×4)からは、今年のエフフォーリア、去年の牝馬三冠馬デアリングタクトなどが早くも頭角を現し、今後ともこの傾向は続くと予測される。

しかし、3×3ともなると、ベネフィト(便益)よりも危険性のほうが増す。

この場合の危険性とは、体質の弱さであったり、気性難であったりする。

社台ファームがこのような危険な配合をあえて多く試みているのは、意外であるが、これによって生じるリスクを会員に押し付けているのもなんだか、残念な感想を持った。

目利きが多く、口うるさいセレクトセールの個人馬主相手では、このようなリスキーな馬はなかなか売れないが、素人集団の1口馬主会員相手だと、リップサービスでこのような馬もさばける。

そんな悪意を読み取ってしまった。

しかし、一方的に社台を責めるばかりでは、こちらが悪質クレーマーの烙印を押されかねないので、あえて社台側の立場から言い分も聞いておこう。

以下は私の推測。

3×3のような濃いインブリードは確かに危険性があるが、その一方でエネイブル(Sadler’s Wells 3 x 2)のような強い馬を産む原動力にもなっている。

欧米のブリーダーでは、このような極端な配合は、血統学の常識。

日本の牧場ではあまり試みられていないが、近年のクラシック馬では、2003年の牝馬三冠馬スティルインラブ(Hail to Reason  3 x 3)が有名だ。

3×3の配合は確かに失敗例も多いが、もとよりサラブレッドの血統の歴史は、このような実験的な配合を繰り返して歴史的な名馬を産んでいる。

ハイリスクハイリターンを本質とするギャンブル、競馬の世界は馬券のみならず、競走馬の生産を支える根幹であるブリーダーは競馬ファン以上のハイリスクハイリターンに晒されている。

1口馬主はそのリスクを生産者とともに分かつ一方、出資馬がG1レースに優勝すれば、賞金はもとより、種牡馬としての莫大なリターンの分与を受けることになる。

法的にも証券取引法で管轄されているのは、このような1口馬主の性質に負うところであるからだ。

会員のみなさんも、このようなリスクを理解したうえで、クラブライフを私たちと一緒に楽しんでもらえれば幸いだ。

こんな弁明を聞かされたら、私たち会員は「わかりました」とうなだれるほかない。

※社台・サンデー・G1各クラブの2021年募集馬のうち、サンデーサイレンスの4×3(3×4)に該当する馬のリストを作成しました。

NOTEブログのほうにUPしましたので、よろしくお願いいたします。

https://note.com/soumanosuikoden/n/n04e409d2bddc

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