朝日杯フューチュリティステークスが一応、2歳王者決定戦ということになっているけれど。
ロジユニヴァース
ヴィクトワールピサ
エピファネイア
ワンアンドオンリー
レイデオロ
サートゥルナーリア
( G1ホープフルステークスの前身ラジオNIKKEI杯2歳ステークス 時代の勝ち馬も含む)
勝ち馬の面々を見渡せば、G1昇格前からホープフルステークスは将来を占う意味でクラシックレースの登竜門となる歴史あるレースで、実質的な2歳チャンピオン決定戦ということができるだろう。
ヴェルトライゼンデにとっては、いわば試金石ともなる競走だった。
そのホープフルSで2着。
内容はよかった。
中団インを進み、コントレイルをマークする形でレースを運んだ。
ただ、3コーナーの仕掛けどころで、勝ったコントレイルがすっと動いていくのにヴェルトライゼンデはついていけなかった。
差が開く一方で、その差を詰められずそのままゲームセットとなった。
勝負どころの反応の差が勝敗を分けたというわけだ。
この差はもちろん馬の能力の差であることには違いない。
しかし、穿(うが)った見方をすれば、馬体重の差ということも言えるかもしれない。
コントレイルが462キロ。対するヴェルトライゼンデが492キロ。
30キロの差がものを言った。
大型馬は仕掛けてもすぐにはスピードが乗らない。
中型馬・小型馬は騎手の指示で動き出すのが早い。
物理学でいう慣性の法則だ。
静止していた物体はいつまでも静止している 運動していた物体はその速さで等速直線運動を続ける。この性質は質量が大きいほど大きい 。
質量が大きい物質を加速させるためには、質量が小さい物質よりもさらに大きな力が必要になる。
ディープインパクトが「飛ぶ」、すなわち鋭い切れ味を発揮するのは、もちろん筋肉の収縮力や地面を蹴る力が卓越していることにあるが、何より牡馬の平均よりも馬体重が小さいことによる。
コントレイルもこうしたディープインパクトの特徴を受け継いでいる。
ともあれ、ヴェルトライゼンデはこれで皐月賞に出走できる獲得賞金を稼いだことになる。
3歳牡馬クラシック第一戦まであと4か月。
同じコースでヴェルトライゼンデはコントレイルを巻き返せるか。
勝てるとしたら、コントレイルより前に行って、できるだけ早く仕掛けて逃げ粘るという戦法だろう。
こんな思い切ったことができるのは、やはり外人ジョッキーの感性によるところが大きい。
ヴェルトライゼンデの今後の鞍上に注目だ。
マーフィー騎手は「一生懸命に走る馬です。それは調教のときから感じていました。一戦ごとに力をつけていると思います。今日は勝ち馬が前に行き、後ろにはワーケア号がいると想定していましたが、本当にその通りになりました。そして、思ったとおりに乗れました。ただ、今日は相手が強かったですね。距離は延びても良さそうなので、ダービーでもいい競馬ができると思います」とのことで、池江泰寿調教師からは「完璧に乗ってくれたけど、相手が強かったですね」とのコメントがありました。
サンデーサラブレッドクラブの公式ホームページより引用させていただきました。
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