【過信禁物】ブリックスアンドモルタル産駒5つの疑問

スポンサーリンク

(1)今年、初年度産駒がデビュー

いよいよ今年(2023年)の6月3日から2歳新馬戦がスタートする。

既に何頭か出走を表明しているが、話題のブリックスアンドモルタル産駒の名前はまだ見られない。

しかし、社台・サンデーの1口馬主クラブのうち すでに美浦や栗東に入厩したブリックスアンドモルタル産駒 もおり、6月の早期デビュー組も何頭か現れるだろう。

こうしたなか、 ブリックスアンドモルタル産駒 への期待が高まるが、一方ではさまざまな不安もよぎる。

社台グループが最近導入した新種牡馬、ドレフォンやマインドユアビスケッツは相次いで成功を収めており、 ブリックスアンドモルタルもこの勢いで2頭に続けと、陣営は力が入るところだが。

Bricks and Mortar

ここで一歩下がって考えてみると。

日本に海外から導入された新種牡馬で成功するのは数十頭に一頭という具合で、厳しい競争に生産界は晒されている。

ラムタラを持ち出すまでもなく、死屍累々の失敗例を思い出すと、安易に新しいものに飛びつくと火傷をする、というのは、この世界の常識でもある。

せっかく盛り上がっているところに冷や水をかけるようだが、このブログではいったん冷めた目でブリックスアンドモルタル産駒に対する疑問点を上げてみたい。

いいところばかりを都合よく考えるのではなく、こうしたマイナス面も踏まえて、今年の社台・サンデー・G1の募集で ブリックスアンドモルタル産駒 にいくべきか否かの最終判断をしたいと思う。

(2)第1の疑問【馬体重が少ない馬が多い】

上の表は去年(2022年)6月9日時点での社台・サンデーで募集されたブリックスアンドモルタル産駒の体重と体高の評価表である。

このうち、赤字は同じ日齢の馬と比較した場合、体高及び体重がプラスであることを示し、黒字はマイナスであることを表している。

社台・サンデーで募集された7頭中、体重でプラス評価は1頭(アルティマブラッドの21)だけだった。

他の種牡馬の産駒は、プラス評価が大半を占めているのに対し、この結果は寂しい。

こうした(馬体重が少ない)傾向は2021年産全体を通して見られるものなのか、それとも、社台・サンデーの1口馬主募集馬に限ってのことなのかは、もう少し調べる必要があるけれど、少なくとも上のデータは決してよいものではない。

「新種牡馬 ブリックスアンドモルタルの考察」

https://pog-info.com/?p=2342

上のブログでは、

昨年のセレクトセール1歳馬では、6頭のブリックスアンドモルタル産駒が5頭上場され、馬体重は413~450kg。特段、小さいとは言えない。

と書かれており、確かにセレクトでは、ブリックスアンドモルタル産駒の競り値を上げるために、見栄えのよい(大きい)馬を上場し、(残った)小さい馬を1口馬主クラブに回している、という憶測もあながち外れているわけではない。

ただ、断っておきたいのは、「大きい馬=走る馬」「小さい馬=走らない馬」と図式化して語れるほどサラブレッドの世界は単純ではない。

だから、クラブはダメな馬を1口馬主クラブに回した、という短絡で考えるべきではない。

(3)心配が現実のものに

しかし、近年の日本の芝コースはスピードを要求される設定になっている。

だから、スピードを持続できる筋肉量も必要で、自ずから馬体重が比較的大きい馬がレースでは有利となる場合が多い。

(サリオスの活躍で確信を強めた)

そうなると、やはり ブリックスアンドモルタル産駒 が総じて馬体重が小さいというのは、不安を催す。

募集時に小さくても、その後に成長して増える場合がある。

1歳6月時点での馬体重のみにとらわれる必要はない。

こういった反論も予想される。

そこで、上記7頭の現在の馬体重を調べてみた。

どの馬も48~78kgと順調に体重を増やしているが、そもそもの体重が小さいので、現時点でも2歳馬の平均値よりも若干小さめの印象を受ける。

これから入厩してビシビシ鍛えたあとレース本番に臨み、ここからギュッと体が絞られるのだから、早期デビューを目指すなら、少なくとも牡馬であれば最低470kg以上、牝馬なら450kgは欲しい。

こうしたなか、社台サラブレッドクラブのスプレッドシャイン(メス)は6月の東京開催での早期デビューを目標に調整していて、今週中の美浦TC帰厩を予定していた。

スプレッドシャイン

ところが、管理調教師である田中博康師が5月1日(月)に山元TCに来場し、本馬の状態を確認したところ。

シルエットが細く映る。美浦TCでの追い切りで減少する体重を考慮すると、もうひと回り余裕が欲しい。

という発言をされたことで、今週の帰厩は取りやめて、もう少し山元TCで調整することになった。

4月14日の馬体重が438kgで、5月1日にはもう少し増えていたにせよ、私の懸念は現実のものとなった。

「【過信禁物】ブリックスアンドモルタル産駒7つの疑問」は以上で終了。次回「第2の疑問」に続く。

👇noteブログ「サンデーのクロスで1口馬主を極める」を書いています。

https://note.com/soumanosuikoden/n/n5ba64130d2b8

【攻略法】ブリックスアンドモルタル産駒|【1口馬主講座】トンボのめがね (note.com)

https://note.com/soumanosuikoden/n/n6d70fac97395

スポンサーリンク