(1)はじめに
姉妹ブログ『相馬の梁山泊』の5月19日の記事「【今年は当たり馬を選ぶ自信があります】測尺選馬法がさらにパワーUP」で、1歳募集時の測尺を使った新しい選馬法を考えたという内容で書きました。
https://ameblo.jp/aromacandle777/entry-12598094302.html
少し難しかったので、簡単に方法をお話します。
(2)旧測尺選馬法
これまでの私が考えた旧来の測尺法は次のようなものでした。
①今までG1競走を勝った1口馬主クラブ馬(グランアレグリア、ステルヴィオ、ソウルスターリング、ブラストワンピース)の1歳募集時測尺(6月上旬)の共通基準を抽出する。
②【①胸囲172cm以上、②管囲20cm以上、③体重420~455キロ】のラインを「走る馬の測尺基準」と名付ける。
③募集馬の1歳募集時測尺をこの基準に当てはめて、複数の項目に合致する馬を選ぶ。
この方法はわかりやすく、誰にでも簡単に使える利点がある。一方で、生まれ月や日齢、性別の異なる馬を強引に1つの基準に当てはめようとするやり方に無理がある。また、「走る馬の測尺基準」の線引きが恣意的で客観性がない。特に体重の上限を455キロに設定したが、サートゥルナーリアやサリオスなどのようにこの基準を越える馬でG1優勝馬がいる(ただし、サートゥルナーリアやサリオスの測尺測定は7月以降)。
1歳6月時点での測尺を基準とするので、社台・サンデー、G1のクラブ馬にしか使えないという欠点もあります。
(3)新測尺選馬法
そこで、上記の問題点を考慮して改良した新しい測尺法は次のような考え方に基づきます。
①比較する対象を募集馬ではなく、その馬に一番近い条件の馬にする。具体的には、同じ性別、同じ生まれ月、同じ日齢(生まれた日から測尺測定日までの日数)の馬の平均体高、平均体重と比較する。
②平均体高、平均体重よりもその募集馬の体高と体重が上回るようなら、この馬を「走る可能性が高い馬」として評価する。
注意.性別、同じ生まれ月、同じ日齢の馬の平均体高、平均体重はJRA発表の資料を参考にしました。
そして、この方法でラッキーライラックの1歳募集時測尺を見ると、平均体高、平均体重よりも大きく上回っていることが明らかとなり、この新測尺法の効力が確認されました。
ただ、これは偶然かもしれません。
他のクラブ馬で活躍したG1馬の1歳募集時測尺でも同じような比較を行い、検証する必要があります。
そこで、ここ2、3年で社台・サンデークラブ馬のG1優勝馬で検証をしてみました。
(4)検証結果
その結果が次の表になります。
上記の社台・サンデー所属G1馬12頭のうち、体高が平均体高よりも上回っている馬が6頭。
体重が平均体重よりも上回っている馬が5頭。
体高か体重のどちらかが平均よりも上回っている馬が8頭。
この結果を見て、正直、満足のできるものではありませんでした。
ガッカリしたというのが最初の感想です。
(5)ドゥラメンテ級の大当たり馬を見つけることができる
せっかく苦心して編み出したのに、それじゃあ捨ててしまうのか。
いいえ、結果をよく検討すると、面白い事実を見つけることができます。
体高と体重の両方が平均よりも上回っている馬が3頭。
ラッキーライラック(GⅠ3勝)、メジャーエンブレム(GⅠ1勝)、ドゥラメンテ(GⅠ2勝<二冠馬>)と大当たりの馬が2頭含まれているのです。
ちなみにメジャーエンブレムが該当するのは、ダイワメジャー産駒であるからと推測されます。ダイワメジャーの仔どもは全体的に大きく出る傾向にあります。
(フィエールマンやアルアインなどのGⅠ2勝馬は体高が平均を越えています。体高の優位はその後の馬の成長力と関係あるのかもしれません)
今回、考えた新測尺選馬法はG1を1つ勝つ「当たり馬」を的確にチョイスすることはできません。
上の表に挙げたG1馬やその出資者の方には大変失礼な言い方になってしまいますが、G1レースの1つは、1歳募集時の体高や体重に反映されるポテンシャルの優位がなくても勝つことができる。 もちろん、前提となる馬の能力がなければG1レースに出ることさえできないのは承知しています。
けれど、G1を2つも3つも勝つとなると、その馬に本来備わっている、他馬を陵駕(りょうが)するような圧倒的なポテンシャルがないと勝てない。
そのポテンシャルは既に1歳月の募集時測尺に数字となって現われているのではないか。
そんな仮説を立ててみました。
今年の募集馬の測尺が楽しみです。
G1を複数勝つようなドゥラメンテ級の素質馬を【新測尺選馬法】で発見することができるかもしれない。
新たな検証の始まりです。
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