ある本を読んでいて、驚くべき記述に出くわした。
アフリカの赤道直下、ガボン共和国のオクロというウラン鉱山で、今から20億年前、核分裂反応が起こったという。
20億年前というはるかむかし、人類など存在しない時代だ。
この核分裂はいったい誰が何のために起こしたのか?
答えは核物理学者の間で用意されている。
これは、エイリアンの仕業や超古代文明の証拠ではなく、このオクロのウラン鉱床が自然の原子炉となっていて、地下水に反応したウランがおのずから核分裂反応を起こしたのだという。
実は、自然界で天然原子炉が形成される可能性は、1956年にアメリカの大学で日本人研究者が既に予想している。
アフリカ・オクロの自然原子炉は、1972年、フランスの原子力庁によって報告された。
このときに発生したエネルギーは、現在使われている100万キロワット級の原子炉5基を1年間全力で運転したときと同じぐらいだといわれている。これを約100万年近くかけてゆっくり放出したという。
人類発祥の地のオルドバイ渓谷などは、アフリカの赤道直下にあり、
このオクロの存在するガボン共和国とほぼ同緯度に存在する。
そこで、SF小説の作家、ロジャー・ゼラズニイは『燃えつきた橋』
(Bridge of Ashes, 1976)の中でこの事実を取り上げて、小説の味付けにしている。この天然原子炉は放射線による突然変異の増加によって地球生物の進化を加速させ、人類の出現を早めるために、異星人が意図的に設置したのだという。
ともあれ、この自然核分裂の話には興味が尽きない。
核廃棄物を地下深くに埋納しようという計画が現在、進められている。これはとんでもないことだ。条件によっては、地下水と反応し、オクロと同様に将来、自然に核分裂反応が起こらないとも限らない。
話は飛ぶが、アメリカでは二酸化炭素を地下に埋納した結果、地震が起こり被害を与えたことも報告されている。
厄介ごとは何でも地下にという発想は、人類にとんでもないしっぺ返しをもたらすに違いない。
この記事は以下のブログ等を参考に書いた。
オクロの原子炉
天然原子炉
http://www.ies.or.jp/publicity_j/mini_hyakka/43/mini43.html
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