【2歳新馬ミルヴィオ】恋人たちはテヴェレ川に鍵を投げる。

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(1)ミルヴィオはローマのテヴェレ川にかかる古橋

現在は週3日は軽めの運動、週3日は屋内坂路コースで乗られていて、週1日はハロン16秒のキャンターを1本、週2日はハロン14~16秒の
キャンターを2本のメニューを消化しています。先週はトレッドミルの運動にとどめて、心身のリフレッシュを促しました。
その効果もあり、今週は元気一杯に坂路中心のメニューを消化しています。引き続き成長を促しながら進めます。現在の馬体重は496kgです。
~5月21 日のクラブホームページより

サンデーサラブレッドクラブ所属の2歳牝馬ミルヴィオ(Milvio)の命名の由来はクラブホームページにこうあります。

イタリア、ローマにある橋。祖母、姉名より連想

ミルヴィオの父はディープインパクト、母はシユーマ。

祖母Sichilla、姉 メッシーナ(Messina)。

Sichillaはシチリア島のこと。メッシーナ(Messina)はシチリア島とイタリア本土を結ぶ海峡名)で、いずれもイタリアの地名から採った名前です。

ミルヴィオ(Milvio)もイタリア由来の命名で、ローマのミルヴィオ橋(Ponte Milvio)というつながりなのでしょう。

ご覧のように、ミルヴィオ橋はアーチ状の石造りの橋で、見た目通り、古い歴史と伝統を持っています。

この橋は紀元前206年、ローマの執政官ガイウス・クラウディウス・ネロがメタウルスの戦いでカルタゴ軍を撃退したのちに建設したことに始まります。

その後、改修や崩壊、修復を経て17世紀にベルニーニが装飾をほどこして、現在の姿になりました。

(2)ミルヴィオ橋の伝説

このミルヴィオ橋は歴史と伝統だけでなく、ある物語を持つことで知られています。

それは、上の写真がその物語の片鱗を表しています。

この橋は、イタリアの Federico Moccia氏による恋愛小説(『Ho Voglia Di To』英語版は『I Want You』)の舞台ともなり、 のちにこの作品は映画化されて2007年、イタリアで公開されました(タイトルは小説と同じ)。

このミルヴィオ橋の上で男女によって交わされる有名なシーンの台詞を以下に引用します。

-Perché mi hai portato qui?

なんでここにつれてきたの?

-Per farti vedere questo.

これを見せるためよ。

-Hai visto che bello?

素敵でしょ?

-Che cos’è?

なにこれ?

-Questa è la catena degli innamorati. Praticamente gli innamorati vengono qui. Chiudono il lucchetto, lanciano la chiave nel Tevere, e poi non si lasciano più.

これはね、恋人たちの鎖よ。要するに、恋人たちがここにきて、錠をかけて、テヴェレ川に鍵を投げるの。そしたら二人は一生結ばれるんだって。

-Ah sì?

へぇ、そうなんだ?

-Guarda che è per sempre.

一生なんだよ。

-Per sempre?

一生?

-Sì!

うん!

-Per sempre!

一生ね!

以下のサイトより引用させていただきました。

pandinoさん のおぼえた日記 2012年11月19日(月)|語学学習コミュニティ ゴガクル (gogakuru.com)

映画では、英語の字幕ですが、原版はイタリア語です。

この橋の上の街燈に愛を記した南京錠をかけると結ばれるという伝説があります。

バイクでこの橋の上にやってきた2人は南京錠を橋の街燈にかけた後、テヴェレ川に背を向けて鍵を投げ入れるシーンが続いています。

このような儀式によって、二人は永遠の愛が成就することを誓いあうのです。

この映画の上映以来、この橋にやってくるカップルが後を絶たず、ご覧のような状態になっています。

そして、しまいには南京錠をかけられた街灯がその重みで折れてしまったといいます。

愛の重力はこれほどまでにずっしりと重いものなのです。

(3)ミルヴィオが欧州GⅠに出走したときには

2歳牝馬ミルヴィオは、この馬のファンをどこに繋ぐ架け橋となるのでしょうか。

そして、しっかりとミルヴイオ橋の街頭に南京錠がかけられる日が訪れるのでしょうか。

その暁には、実際にこの橋梁の上まで行って、テヴェレ川に誰かが鍵を投げ入れなければなりません。

南京錠を橋の上でかける習わしは、その後欧州各地に伝わり、パリのセーヌ川にかかる、ポン・デザール橋も多くの南京錠で飾られているといいます。

ポン・デザール橋に鍵をかけるのは、ミルヴィオがフランスのGⅠに出走したときまで待つことにしましょう。

そして、橋に施錠する大切な役割はこのブログを読まれている誰かに託されることを祈ってこの文章の終わりとしたいと思います。

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