グランアレグリアが次走、朝日杯フューチュリティーS(G1)に出走する可能性が出てきた。
これは、サンデーサラブレッドクラブホームページの10月27日更新分で告知されたもので、以下に一部を引用する。
「坂路での動き、本馬のコンディションをみたうえで、12月9日(日)阪神・ジュベナイルF(G1・芝1600m牝馬限定)もしくは12月16日(日)阪神・朝日杯フューチュリティーS(G1・芝1600m)のどちらのレースで出走するかを決めます。」
何かデジャヴ感があるね。
そう、2年前の2016年にこんなことがあった。
新馬と重賞(G3ファンタジーS)を連勝した牝馬のミスエルテが3戦目に混合G1の朝日杯フューチュリティーSに挑戦した。
これは、2戦目のファンタジーSの勝ちっぷりがあまりに見事だったので、陣営は牡馬にぶつけても勝てると判断した。
ところが、結果は1番人気4着で期待を裏切ることとなった。
これは、むしろ、同期の社台サラブレッドクラブのソウルスターリングが阪神・ジュベナイルFを使うので、星のつぶしあいをするのを避けて、使い分けたと見る方が正しい。
(逆にソウルスターリングが朝日杯、ミスエルテが阪神・ジュベナイルFを使っていたほうが、良馬ともG1を勝てた可能性が高まっていたから、クラブは選択の組み合わせを誤った、と言えるかもしれない)
今回も、グランアレグリアがいくら強いから、2歳の牡馬の層が今年は例年より薄いからという理由で、勝てるG1の阪神・ジュベナイルFを回避して牡馬にぶつける、というのは、リスクが大きい。
もし、それでもあえてグランアレグリアが朝日杯を選択してくるようなことがあるならば、2年前と同様にクラブとしては、他の有力クラブ馬との使い分けを考えてのもの、と考えたほうが理にかなう。
それでは、「他の有力クラブ馬」とは何か。
今のところ、一番有力なのが、クロノジェネシスだ。
同馬は新馬、オープン(アイビーS)を強い勝ち方で連勝した、
現時点で次走、どこを使うか確定していないが、順調なら阪神・ジュベナイルFを選択するのが当然だろう。
賞金面で除外の可能性はなく、出馬投票すれば出走できる。
クラブがグランアレグリアの次走を朝日杯と確定せずにぼかしているのは、「坂路での動き、本馬のコンディションをみたうえで」と断わり書きを加えているが、さらには、僚馬のクロノジェネシスの状態と次走も見据えてのものと考えるのは、うがちすぎだろうか。
誤解してほしくないのは、2年前に朝日杯フューチュリティーSにぶつけたミスエルテが惨敗したように、今回もグランアレグリアを無理に混合G1に出走させると負けると言いたいのではない。
まだ朝日杯の出走メンバーが確定していない以上、グランアレグリアの勝敗は未知の要素が大きい。
同様に阪神・ジュベナイルFのメンバーも現時点ではわからず、クロノジェネシスが出走するとも表明していないいま、同馬の勝敗を云々するのは、早計であるのは承知している。
でも、そこはいつも早合点する私の癖に免じてほしい。
グランアレグリアが次走、朝日杯出走なら、ソウルスターリングが勝ったように、クロノジェネシスが阪神ジュベナイルFに勝利する可能性は大きい。