(1)口上
現在、サンデーサラブレッドクラブ募集馬の測尺評価を計算している。
今回は、体高・体重ともにプラスとなった馬で、気になる馬を3頭紹介してみたい。
先週のクラブホームページで発表された人気の上位に3頭ともランキングされている。
【ダイヤモンドディーバの21】第9位
【ルミナスパレードの21】 第 8位
【シャンデリアハウスの21】 第 10位
募集価格では、3頭とも100~150万円の中価格帯に属し、一番競争率がシヴィアな層にあたる。
いや、はや、というべきか。
会員のみなさんの選馬眼には、恐れ入り谷の鬼子母神というのが素直な感想だ。
(2)3頭とも測尺評価は大幅プラス
第一次募集の締め切り間際の今の時期、もうすでに1回目の希望を出された方が大半だろう。
そして、だから、【ダイヤモンドディーバの21】【ルミナスパレードの21】【シャンデリアハウスの21】を第一希望に出された方も多くおられるにちがいない。
だから、この3頭の血統や馬体写真や動画についてつべこべ書いても釈迦に説法ということだろう。
そこで、今回は測尺評価だけUPしておくことにする。
はじめに、測尺評価計算で大幅プラスの評価値をつけた馬で、血統や写真・動画で目ぼしをつけた馬が上記3頭だった。
その後、クラブホームページで確認すると、3頭が3頭とも人気ベストテン入りしていることがわかった。
「生き馬の目を抜く」とは、まさにこのことだ。
(3)測尺評価の意味
再度、 測尺評価 について解説しておくと、体重がこれまでの成長分を表す。
これがプラスだと他馬よりも馬格や体力が優れていることを示す。
厳しい調教に耐え、成長が早い分、デビュー時期も早まる。
かつては大物は秋以降のデビューと言われたが、近年のクラシック活躍馬は2歳時の早期デビューの傾向が顕著になってきている。
したがって、 デビュー時期が早まれば、クラシックに乗る確率も高くなる。
ちなみに、プラス分が多ければ多いほどよい、というわけではない。
目安として、活躍馬は 30kg程度のプラスという感触を持っている。
体高は過去の成長に加えて、これからの伸びしろを表している。
この値が大幅プラスであれば、今後とも馬体重が増える可能性が大きい。
体高は未来の馬体成長の可能性の指標、と捉えてよいだろう。
(4)3頭とも好馬体で人気も当然
【ダイヤモンドディーバの21】の体高プラス5.3cmという値はハンパない数字で、これからもどんどん大きく育ち、将来500kgオーバーは確実だろう。
【シャンデリアハウスの21】も大きく育つ可能性を秘めている。
【ルミナスパレードの21】は上の2頭よりも少し小さく育つが、体重評価でプラス30.6kgというのは、上々の数字だ。
3頭ともディープインパクトの直仔ということで共通している。
そのせいもあって、馬体バランスの良さがひときわ目立つ。
3頭のなかでは、 【ダイヤモンドディーバの21】 が父サトノダイヤモンド産駒らしい伸びやかな馬体で、クラシックディスタンスを狙える雰囲気を醸している。
血統としては、 【ルミナスパレードの21】 の姉のソングラインがG1馬ということもあり、セレクトセールにもし上場されていれば、相当の競り値で落とされているに違いない。
今回、クラブで募集された総額4,000万円ということはないだろう。
1口100万円は、父のリアルインパクトの種付け料が安いということもあるが、リーズナブルであることは確かである。
3頭を比べると、この馬は胴が短くしまっていて、マイラーの体型をしている。
姉のソングラインがマイルのG1で結果を出しているように、この母の子はこれからもマイルのスペシャリストを多く送り出してゆくのだろう。
体が1つしかないのだから、あちこち行けないに決まってるだろ。
低実績のあんさんにはどだい無理っちゅうもんや。
僕は指をくわえて見ていることにするよ。
次回は「相馬の梁山泊」で続きを掲載します。