【2歳新馬ヴァーンフリート】ワグネリアン垂涎の聖地でアリアを聴く

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(1)ヴァーンフリートはワーグナー旧居名

2歳新馬命名シリーズ第4回目はキャロットのヴァーンフリート(父リオンディーズ、牡馬)です。

6月13日(日) 東京5R 芝1800mの新馬戦を川田将雅騎手を背にデビューの予定です。

私はキャロットの会員ではないので、ホームページで馬名の由来を確認することはできませんでしたが、推測するに母馬の名前からの連想のようです。

この馬の母はロスヴァイセ(Rossweisse)。

意味はワーグナー作「ニーベルングの指輪」の登場人物名で、本馬の名前ヴァーンフリート(Wahnfried)はワーグナー旧居 であるヴァーンフリート荘(Haus Wahnfried)に由来するようなので、ワーグナーつながりと見て間違いなさそうです。

日本の競走馬で、ワーグナー関連の名前は多く、マイスタージンガー 、タンホイザーなどの曲名から採った馬は複数存在しますし、ローエングリンのように社台ファーム生産馬で活躍馬も出しています。

何より、ワグネリアン(ワーグナーの愛好家)は2018年のダービーであります。

ことほどさように、日本人馬主のワーグナー好きは巷間に知れ渡っています。

(2)ヴァーンフリート荘とは

ヴァーンフリートがワーグナー旧居 であるヴァーンフリート荘からの命名となると、さっそくこのヴァーンフリート荘がどんなところなのか気になるところです。

ヴァーンフリートのある場所は、ドイツ連邦バイエルン州北部フランケン地方にあるバイロイトになります。

外見はこんな感じ。

所在地の詳細は下のグーグルマップで確認ください。

https://goo.gl/maps/L1NDLWzzaB6EK2MB6

この建物の由来を簡単に書きます。ヴァーンフリート(Wahnfried)は、幻想・妄想(Wahn)と平和(fried)を組み合わせた、ワーグナー自身の造語だそうです。

1872年に新しい劇場を建てるためにワーグナーとその家族がこの建物をつくり、移り住んだことに始まります。

新しい劇場とは、バイロイト音楽祭が開催されるバイロイト祝祭劇場です。

ヴァーンフリートは、第二次大戦の末期、1945年4月5日の連合軍による空襲にあい、建物の大部分は破壊されました。

「幻想(の)平和」という名前が皮肉に感じられます。

戦後修復され、現在は博物館になっています。

(3)ヴァーンフリート荘内部の紹介

それでは、ヴァーンフリート荘の中に入ってみましょう。

YouTubeを下に貼っておきました。

中はワーグナーの旧居が復元されていて、ほかにはバイロイト音楽祭の資料が多数展示されています。

Crop Stockさんという方が「川沿いのラプソディ」というブログを書かれていて、この地を訪問されたときの記事がありますので、下に紹介します。

https://culturemk.exblog.jp/23544174/

(4)バイロイト音楽祭

このヴァーンフリート荘のある地では、毎年7月から8月にかけてバイロイト音楽祭が開催されます。

これは、ワーグナーのオペラ・楽劇を演目とする音楽祭で、この指揮者に選ばれることは、音楽家にとって大変名誉なことでもあり、近年では以下のような巨匠の面々が指揮棒を振っています。

20世紀・後半

ハンス・クナッパーツブッシュ、ヘルベルト・フォン・カラヤン、ヨゼフ・カイルベルト、オイゲン・ヨッフム、クレメンス・クラウス、アンドレ・クリュイタンス、ヴォルフガング・サヴァリッシュ、ハインツ・ティーチェン、エーリヒ・ラインスドルフ、ロヴロ・フォン・マタチッチ、ルドルフ・ケンペ、ロリン・マゼール、フェルディナント・ライトナー、ヨーゼフ・クリップス、カール・ベーム、トーマス・シッパーズ、オトマール・スウィトナー、ロベルト・ヘーガー、ベリスラフ・クロヴチャール、ピエール・ブーレーズ、カール・メレシュ、クリストフ・フォン・ドホナーニ、アルベルト・エレーデ、ホルスト・シュタイン、シルヴィオ・ヴァルヴィーゾ、ハンス・ヴァーラット、ハインリヒ・ホルライザー、カルロス・クライバー、ハンス・ツェンダー、サー・コリン・デイヴィス、デニス・ラッセル・デイヴィス、エド・デ・ワールト、ヴァルデマール・ネルソン、マーク・エルダー、ダニエル・バレンボイム、ペーター・シュナイダー、ジェームズ・レヴァイン、サー・ゲオルク・ショルティ、ジュゼッペ・シノーポリ、ミヒャエル・シェーンヴァント、ドナルド・ラニクルズ、アントニオ・パッパーノ、クリストフ・エッシェンバッハ、クリスティアン・ティーレマン

21世紀

アダム・フィッシャー、アンドルー・デイヴィス、マルク・アルブレヒト、大植英次、セバスチャン・ヴァイグレ、クリストフ・ウルリッヒ・マイアー、ダニエレ・ガッティ、アンドリス・ネルソンス、キリル・ペトレンコ、アクセル・コーバー、ヴァレリー・ゲルギエフ

1口馬主や競馬の楽しみは、当たり馬を見つけて配当金をゲットすることですが、このヴァーンフリートが活躍して、そのお金でバイロイト音楽祭に出席する、というもうひとつの夢を持ってはいかがでしょうか。

なんだか、私もこの夢に一席、加担したくなりました。

☆バイロイト音楽祭2019年の様子

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