牝馬のクラシック第二弾オークスのゲートが5月19日に開く。
今年は桜花賞馬グランアレグリア不在で、やや盛り上がりに欠けるメンバーとなった。
予想に入る前に、有力馬のマイナス材料を列挙してみる。
●コントラチェック
鞍上のD.レーンは強力だが、やはり2400mの府中の芝を逃げ切ることができるか。
オークスを逃げ切って勝った馬は、1991年のイソノルーブル以来、いない。
しかも、今回は逃げ馬のジョディーが1枠1番に入ったことで、コントラチェックがすんなりハナを切ることは難しくなった。
D.レーンの真骨頂は、長い直線コースでの追い込み。いくらレーンマジックでも逃げ馬を府中の2400mでもたせることは至難の技だ。
●ラヴズオンリーユー
土つかずの3連勝で未知の魅力を持つ。
この馬の不安点は初の長距離輸送。それに加えて血統からくる距離の問題だ。
兄のリアルスティールは4勝したが、いずれも1800m。
2400mは2戦2敗。ダービーはドゥラメンテの4着。神戸新聞杯はリアファルの2着といずれも勝ちきれずにいる。
もう1頭の兄プロディガルサンは3勝で、うち1600m2勝と2000m1勝。
2200m以上は4戦して3着が最高着順。
やはり2400mは距離が長い。
●クロノジェネシス
東京コースで強い競馬をしていることが強みの馬だ。
だが、この馬の最大の懸念材料はやはり騎手だろう。
現在26勝でリーディング13位。今年は大阪杯でG1を初勝利している。
だんだん脂が乗ってきたが、ここ一番での取りこぼしも多い。
お世辞にも勝負強い騎手とは言えない。
同じ「ゆういち」でも、福永祐一が一流ジョッキーと呼べるのに対し、こちらの「ゆういち」は中堅の名前から脱し切れていない。
外国人騎手、たとえばD.レーンが鞍上であれば、この馬は間違いなく1番人気になっているだろうが、5月18(土)日現在3番人気に甘んじているのはこのあたりにあるのではないだろうか。
●ダノンファンタジー
4連勝と波に乗っていたが、前走の桜花賞で初めて馬券圏内をはずして4着に沈んだ。
前走の桜花賞4着以下からオークスに勝った馬は過去10年で2013年のメイショウマンボ(桜花賞10着)と2008年のトールポピー(桜花賞8着)の2頭がいる。
ソウルスターリングとヌーヴォレコルトは桜花賞3着からの巻き返しだ。
以上のデータからダノンファンタジーのリベンジは不可能ではないが、前走桜花賞の敗因は切れ負けたことによる。
この馬は全6走のうち、上りタイム1位を記録したのは1回だけ。
桜花賞では、上がりタイムは33.4。1位のシゲルピンクダイヤ(32.7)、2位のクロノジェネシス(32.9)に及ばなかった。
上がり勝負では一枚落ちるところが大きな不安点だ。
●シゲルピンクダイヤ
ダノンファンタジーとは逆に上がり勝負となればこの馬に軍配が上がる。
全4走のうち、3レースで上りタイム1位を記録した。
ゴール前にいつのまにか忍び寄ってくる忍者のような持ち味がこの馬にある。
桜花賞の32.7の切れ脚はオークスでも脅威となる。
ところが、この馬の最大の問題点は父ダイワメジャーという血統だ。
産駒は中央芝で2000m以上の重賞優勝がない。
だから、連ヒモは期待できても、頭まではどうか。
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