社台・サンデーの募集時期が近付いた。
そこで、今日から、本年度の1口馬主の出資に向けた情報を流していこうと考えている。
第1回は新種牡馬エピファネイアから。
まず、本馬の競走成績を確認しよう。
(6,2,1,5)
現役時代のG1勝利は菊花賞(2013年)とジャパンカップ(2014年)。
G2勝利は神戸新聞杯(2013年)。
G3勝利はラジオNIKKEI杯(2012年)。
あのジャパンカップで、インでもがくジェンティルドンナを尻目に
豪快に4馬身差の圧勝劇を演じたシーンがいまも生々しい。
平均勝ち距離が2266m。
これを見る限り、典型的なステイヤーだ。
血統表を以下に掲げる。
父はシンボリクリスエス、母は日米オークスを制したシーザリオという良血。
Hail to reson の4×5 の1本。
産駒の適性を考えると、
父の競走成績だけからなら、ステイヤー寄りになることが考えられる。
産駒の祖父シンボリクリスエス産駒の芝コース平均勝ち距離は1831.5m。
中距離馬を多く送り出している。
これを合わせ考えると、エピファネイア産駒は中~長距離適性が妥当ではないか。
産駒の不安点がある。
エピファネイアは新馬から3連勝したときは、いずれも上がりタイム最速を記録している。
しかし、その後は上がりタイム2位が4回、3位が1回。
対戦相手が強いメンバーとなったら、上り最速を記録できていない。
勝ち方も、追い込みではなく、中位や先団につけての先行、差し切り勝ちがほとんどだ。
ジャパンカップでもサトノシュレンの逃げに対して2番手の大名マークから競輪のように押し切った。
この圧勝は馬場状態にも助けられてのもの。
当日の発表は良だったが、前日までの雨が残る形で、実質はやや重に近かった。
重い馬場を不得手とするディープインパクト産駒、ジェンティルドンナが大敗する一方、
エピファネイアが楽勝できたのも、パンパンの良での切れ味勝負にならなかったのが要因だ。
これは、持続的なスピードを身上とする父のシンボリクリスエスの適性が遺伝したことによる。
結論を書けば、エピファネイア産駒は、瞬発力勝負の芝コースでは、長距離を除いて
能力を発揮することは難しい。
エピファネイア自身が490キロを越える大きな馬だったから、
子どもも、牡馬で大きく出ればダート馬になる可能性が強い。
ただし、産駒がエピファネイアの母に似れば、芝の切れ味も備わる。
母のシーザリオは芝コース5勝のうち4回も上がり最速タイムを記録している。
その母スペシャルウィークから伝わる決め手の遺伝力であることは間違いない。
スペシャルウィークといえば、産駒にあのブエナビスタがいることからも明らかだ。
まとめると、エピファネイア産駒は、父に似ればダート馬。
母に似れば芝の瞬発力勝負にも対応できる。
でも、大半はダート馬になるのではないか。
繋ぎや馬体重、母馬の適性などを十分に考慮に入れたうえ、 ダート馬か否か、価格面で妥当かどうかを慎重に判断したい。
この記事は「相馬の梁山泊」に2018年5月10日に書いたものをリブログしたものです。