【フォティノースの評価】ドゥラメンテ産駒は活躍するのか(社台サラブレッドクラブ編)

(1)フォティノースの基本データ

スキアの2018は2019年、1口70万円で社台サラブレッドクラブから募集された牝馬だ(栗東・杉山晴紀厩舎に預託予定)。

フォティノース(2020年1月23日撮影)

このたびスキアの2018は馬名については「フォティノース」(Foteinos 光輝く(ギリシャ語)父名、母名より連想)に決定した。

母のスキア (2007年生まれ、父Motivator) はG3フィユドレール賞(牝馬限定、芝2100m)を優勝した。

産駒にアルベルティーヌ (牝馬、2015年生まれ、父Leroidesanimaux、2勝、中央現役)やヴァンドギャルド (牡馬、2016年生まれ、父ディープインパクト、 4勝、中央現役)などがいる。

兄のヴァンドギャルドはG3東京スポーツ杯2歳ステークスやG3毎日杯に出走し、ともに3着。

春の牡馬クラシックの出場機会を惜しくも逃した。

そのうっ憤を晴らすかのように去年(2019年)の9月から3連勝してオープン復帰を果たした。

スキアにはディープインパクト(ヴァンドギャルド)がつけられて、その後、ドゥラメンテがつけられて、というように、今を時めく種馬が充てられている。

これは、スキアが期待されている繁殖牝馬だということの証(あかし)だろう。

(2)フォティノースの馬体評価

フォティノース1歳募集時(2019年5月6日撮影)
フォティノース(2019年12月18日撮影)
ドゥラメンテの1歳募集時

フォティノースは牝馬にしては、筋肉マンの体つきをしている。

一番上の募集時写真でも前と後ろに適度の筋肉がついていて、骨量が豊富でパワフルな馬体だ。

真ん中の写真(2019年12月18日撮影)ではさらに重量感が増している。

胸前の筋肉の隆起には目を見張るものがある。

キュンと巻き上がった腹袋からトモにかけてのメリハリのついたマッチョな肉体を誇示している。

募集時の測尺は以下の通り。

体高149.0、胸囲179.0、管囲19.9、体重393

●1歳募集時の理想的な測尺

胸囲172cm以上、管囲20cm以上、体重420~455キロ。

測尺基準に対してフォティノースが当てはまるのは1項目(胸囲)のみ。

この胸囲が驚異だ。

グラマラスな胸囲は豊かな心肺能力を裏付ける。

兄ヴァンドギャルドの活躍を考えれば、期待するなというほうが無理だ。

募集時のカタログコメントには「適性距離はマイル以上」とあるが、これは母が2100mの重賞を勝ったことと、兄の勝った距離が1600~1800mであることに照らしての評価だろうが、個人的には1600mジャストか、それよりも短くてもよいと考えている。

こうした筋肉タイプはダートか芝の短距離適性を有しているからだ。

(3)クラブコメントからフォティノースを評価する

素材としてはいいモノを持っていますが、力みがちでテンションが上がり易い面があります。左手前に頼った走りにもまだ改善の余地があります。ただし、肩の動きが良くて四肢の可動域が広いのは強調できる点で、競走馬としてのセンスには恵まれていると思われます。

2019年10月4日の社台サラブレッドクラブの公式ホームページより引用させていただきました。

早い段階から取り組んできたことで、片手前に頼りがちな面は改善され、走りのバランスはグッと良くなりました。何かとカッとなりやすい面は依然としてありますが、馬場ではトビの大きい綺麗なフォームで走れています。体の動かし方はハイレベルで高評価に値し、毛艶が冴えて容貌も優れた輪郭の持ち主です。

2019年11月1日の社台サラブレッドクラブ公式ホームページより引用させていただきました。

キャンターに下ろすまでがうるさくて乗り手をてこずらせますが、いったん走りだせば集中力を発揮します。肩の動かし方が良くて、背中の伸縮の良さが目につきます。カリカリした気性ながらウッドチップが当たってもエキサイトすることはなく、その辺りは収まりよく走れている印象を受けます。

2019年12月6日の社台サラブレッドクラブ公式ホームページより引用させていただきました。

坂路コース(1000m)では先月の動画撮影時に2F15.9-15.5の時計を計測、それほど強調するようなタイムではありませんが、楽な手応えで登坂できていたのは評価に値します。肩の可動域が広いことで大きくて躍動感に満ちた動きが可能となっており、運動センスは間違いなく高そうで、相変わらず動きの良さが目に付きます。ただし、気が入りやすくメンタル的に危うい部分をのぞかせていますので、こじらせないよう今後も丁寧に乗り込みを進めていく方針です。

2020年1月6日の社台サラブレッドクラブ公式ホームページより引用させていただきました。

走りだすまで注意力が散漫になりがちで、騎乗者の指示が伝わりにくい部分はあるものの、走りだすと肩の動きが良いうえに地面をしっかり掴むことができ、ブレのないフォームで性能優位を確認することができます。また、馬体のサイズ以上に大きく見せる動きは魅力的で、極寒期の中も毛艶は上々、筋肉の張り出しも目に付くほどです。先月末の坂路登坂の際、1本目は2F15.8-15.7、2本目は15.6-15.6というタイムでした。現状でメンタル面の課題は確かにありますが、この時期にこれだけタイトなラップを刻めているのは特筆すべきポイントです。

2020年2月7日の社台サラブレッドクラブ公式ホームページより引用させていただきました。

後肢の踏み込みの深さや、肩の柔軟性を活かした前肢のステップの広さは申し分なく、動きに関しても現時点では注文はありません。気が入り易い面があり、一瞬でスイッチが入り舞い上がるところがあるので、その点では注意が必要です。力みがちにハミを噛む分、背腰の筋肉が硬くなり易いので、定期的にレーザー治療を行うなどケアに努めています。動画撮影時のタイムは2F28.7-14.0でした。

2020年3月6日の社台サラブレッドクラブ公式ホームページより引用させていただきました。

馬体を見ての感触が上々だったので、コメントを期待して読んだが、読み進めるうちに予感は確信に変わった。

この馬は走りますね。

気性の問題が前面に出なければ。

「肩の動きが良くて四肢の可動域が広い」「体の動かし方はハイレベルで高評価に値し」「背中の伸縮の良さが目につきます」「運動センスは間違いなく高そう」など高評価の目白押しで、私がこの馬の出資者であったら舞い上がってしまう内容ばかりだ。

これは調教動画を見るのが楽しみになってきた。

(4)フォティノースの調教動画を見ての評価

●2019年12月13日の調教動画(2F15.9-15.5の時計)

2頭合わせの坂路の右側を登坂。

合わせた左の馬に比べて真っすぐに進んでいる。途中の柵が邪魔になり、脚さばきなどがよく見られなかったのが残念。

コメントにもあるように特筆されるタイムではないが、数字以上に順調さを感じられる動きだった。

気性面での心配も特に感じられない。

●2020年2月28日の調教動画(タイムは2F28.7-14.0)

坂路を2頭合わせの右側。

楽な手応えでスピード感も十分。

後ろの馬たちの様子が見えるが子どもが遊んでいるように映る。

対してこの馬は競走馬としてのステップを着実に歩んでいるという感触を強く持った。

仕上がりが早そうで、夏ごろまでにはデビューできるのではないか。

(5)フォティノース評価まとめ

褒めてばかりでもよくないので、クラブの公式ホームページコメントから課題を抜き出す。

①「左手前に頼った走り」(2019年10月4日)

この問題については、2019年11月1日に「片手前に頼りがちな面は改善され、走りのバランスはグッと良くなりました」とコメントにあるように、緩和された。

調教動画を見ても、指摘されているような問題は見られなかった。

②気性の問題

「力みがちでテンションが上がり易い」(2019年10月4日)

「キャンターに下ろすまでがうるさくて乗り手をてこずらせ」る(2019年12月6日)

「気が入りやすくメンタル的に危うい」(2020年1月6日)

「左手前に頼った走り」(2019年10月4日)

「気が入り易い面があり、一瞬でスイッチが入り舞い上がるところがある」(2020年1月6日)

ざっと挙げたように、これはやはりドゥラメンテ産駒に多く見られる特有の問題だ。

こじらせると厄介なので、レースに行ってから変なクセがつかないようにしてもらいたい。

これはひとえに調教師の手腕にかかっている。

フォティノースを管理する杉山晴紀調教師はまだ39歳と若いけれど、なかなかのやり手だ。

2016年にデビューしてその年はリーディング192位(3勝)に留まったものの、その後74位(18勝)→74位(19勝)→26位(30勝)とメキメキと腕を上げ、今年(2020年)に入って6位(9勝)と、とうとうベストテンに顔を出すほどになった。

この杉山師は社台ファームと縁がある。

ケイティクレバー(牡馬、2015年生まれ、父ケイティクレバー、5勝)は社台ファーム生産馬で、さらに社台サラブレッドクラブからもフォルシャー(牡馬、2011年生まれ、父ステイゴールド、白老ファーム生産、2勝) 、ヘヴントゥナイト(セン馬、2014年生まれ、父ダイワメジャー、4勝)などを預託している。

先日のG1フェブラリーステークスで2着に入って穴をあけたケイティブレイブの管理調教師でもある。

重賞初勝利は2018年の目黒記念をウインテンダネスで制した。

社台サラブレッドクラブの馬でまだ重賞を勝ったことはないが、これは時間の問題だろう。

社台生産馬初の重賞ゲットはこのフォティノースで、ということもあるかもしれない。

この調教師にまかせれば気性の面もだいじょうぶだ。

早くターフにフォティノースがその姿をお披露目する日がこないか待ち遠しい。

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