2020年3月4日(水)のサンデーサラブレッドクラブのホームページでキャンセル募集が来た。
・「レーヴディソールの18」(牝馬、父キングカメハメハ、1口100万円、古賀慎明厩舎)
・「ラダームブランシェの18」(牝馬、父リアルインパクト、1口40万円、加藤士津八)
血統的には母レーヴディソールがG1阪神ジュベナイルフィリーズを勝った「レーヴディソールの18」のほうに目を引かれる。
けれど、この血統は膝にくる。
母のレーヴディソールは右前脚のを膝骨折して引退。3歳春の桜花賞目前でもトウ骨の骨折でクラシックを断念して長期休養している。
その子どもたちも膝に爆弾を抱えている。
初仔のアラバスター(牡馬、2013年生まれ、父ハービンジャー)は左前脚の膝裏に腫れが出て、4歳で屈腱炎で引退。
2番仔のレーヴドゥラメール(牝馬、2016年生まれ、父ロードカナロア)も膝部分のトウ側手根骨の骨折で引退。
その下のレーヴドゥロワ(牡馬、2017年生まれ、父キングカメハメハ)は現役ながら現在足元の不安を抱えている。去年、歩様が悪化し、クラブホームページによると、「 右前脚の膝部分に原因がありそう」とのこと。
ここまで続くと、キャンセル募集が出た今回の 「レーヴディソールの18」も、もしや、という疑念が晴れずない。
だから、いくのに躊躇する。
もとより、このレーヴディソールの母レーヴドスカーの一族は悲運の一族と言ってよい。
レーヴドスカーの初仔のレーヴダムール(牝馬、2005年生まれ、父ファルブラヴ、G1阪神ジュベナイルフィリーズ2着)は坂路調教後に骨盤骨折を発症して心臓麻痺で死亡。
2番仔のアプレザンレーヴ(牡馬、2006年生まれ、父シンボリクリスエス、G2青葉賞優勝)は、膝裏部分に屈腱炎を発症して3歳秋に惜しまれながら引退。
3番仔のレーヴドリアン (牡馬、2007年生まれ、父スペシャルウィーク、G3きさらぎ賞2着) もやはり3歳秋に盲腸破裂で予後不良。
そして4番仔がレーヴディソール。
5番仔のレーヴデトワール(牝馬、2011年生まれ、父ゼンノロブロイ 、3勝)と6番仔のレーヴミストラル (牡馬、2012年生まれ、父キングカメハメハ、G2青葉賞・G2日経新春杯優勝)は事故なくなんとか競走生活を全うできた。
ところが7番仔の レーヴァテイン (牡馬、2013年生まれ、父ディープインパクト、G2青葉賞3着) は3歳春の青葉賞後に左前脚の裏スジに屈腱炎を発症してリタイヤ。
8番仔はシルクから募集されたレーヴドリーブ (牝馬、2015年生まれ、父オルフェーヴル、2勝) 。この子も宿命から免れることはできず、上のきょうだい達と同様に屈腱炎で引退。
そして、9番仔のレーヴドカナロア (牝 2016 鹿毛 ロードカナロア、1勝) もやはりシルクから募集されて現在は4歳で中央現役でがんばっている。
おそらく出資者に強運の守護神がいて、この仔を守ってくれているのかもしれない。
こうして眺めてみると、レーヴドスカーの一族で膝の故障で引退した馬が6頭、不慮の事故で亡くなった馬が2頭、現在膝の不安を抱えている現役馬が1頭という具合で、「悲運の一族」という不名誉な称号で世間から呼ばれている。
こういう血統って「フグは食いたし命は惜しい」で、何も故障がなければレーヴミストラルのような活躍馬を引くことができるのだが、大半の馬は余りある能力を発揮する前に不運でターフを去ることを余儀なくされる。
残念ながら
「レーヴディソールの18」にいく勇気は私にはありません。
清水の舞台から飛び降りるつもりで、1口どうですか?
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