社台サラブレッドクラブで募集されている、ブルードメアサイアーがキングカメハメハの馬を1頭ずつ検討しています。
本日はチェリーヒロインの18です。
(1)チェリーヒロインの18の基本データ
2017年から初年度産駒が 走りはじめたストロングリターンの子どもたちを集めてみた。
募集は去年(2018年)から。
ストロングリターンは2006年生まれ、父シンボリクリスエスで、オーナーズから募集され、G1安田記念を優勝したマイラーだ。
1口30万円は1/40のクラブでは、かなり安い価格帯に属する。
上の表は社台、G1の各サラブレッドクラブから募集されたストロングリターン産駒だが、どの馬も低価格帯に属する。
チェリーヒロインの18を管理する和田正一郎調教師は2009年に開業して、今年で11年目になる中堅のホースマンである。
成績は2016年の22勝(リーディング53位)が最高で、2019年は9勝(リーディング62位)(6月9日現在)だ。
中山グランドジャンプ(J・GⅠ)を4連覇し、障害重賞競走で11連勝の新記録を樹立し、有馬記念にも出走したオジュウチョウサン(牡馬、2011年生まれ、父ステイゴールド)で去年ブレイクした。
サンデーサラブレッドクラブ所属の管理馬ルミナスウォリアー(牡馬、2011年生まれ、父メイショウサムソン)でG3函館記念を優勝している。
母馬のチェリーヒロインも管理していて、この馬は4勝して準オープンまで出世している。
(2)チェリーヒロインの18の血統評価
チェリーヒロインの18の近い世代に活躍馬はいないが、曾祖母のエイプリルソネットの一族にミリオンディスク(G3カペラステークス)、アムールポエジー(JPN2関東オークス)などがいる。
母系にはキングカメハメハ、サンデーサイレンス、ノーザンテーストと社台、サンデーの足跡をたどるような血がブレンドされている。
安田記念に良績があるストロングリターンの血がミックスされることで、この母系が覚醒されるか。
そこで、クラブから募集されたストロングリターン産駒の測尺を表にしてみた。
(3)1口馬主クラブから募集されたストロングリターン産駒の測尺比較
社台とG1から去年、今年で合計4頭のストロングリターン産駒が募集された。
1歳募集時の測尺の理想として胸囲172cm以上、管囲20cm以上、体重420~440キロの基準を以前に示した。
「【母父キンカメ産駒まとめ】結局どの馬がいいのか/データで絞る 」
ストロングリターン産駒はどの馬も体重が軽く、小さくでている。
ストロングリターン自身は現役時、500キロを超える馬体重でレースを走っていたので、この数値はちょっと不思議だ。
理想の420キロ以上からはほど遠いが、それでもチェリーヒロインの18はこの4頭の中で体重が一番ある。
4月の遅生まれなので、成長力で挽回できる可能性は大だろう。
チェリーヒロインの18が何より素晴らしいのは胸囲。
76cmは理想の172cm以上をはるかに突破している。驚異の胸囲だ。
バルーンなみの肺活量を誇る強力エンジンを搭載していることの証(あか)しとなる。
(4)クラブから募集されたストロングリターン産駒の写真を比較
この4頭のなかで一番好みはコレクターアイテムの17(アシュモレアン)だ。
胸前とトモにほどよく筋肉がつき、メリハリのある馬体はかっこいい。
この4頭のなかで、チェリーヒロインの18の大きくふくらんだ腹袋はひときわ目を引く。
これが母父キングカメハメハの影響を強く受けている証拠だ。
トモ高の体型で、前後のバランスが悪いのはこの時期の若馬の特徴。成長とともに解消するから気にすることはない。
チェリーヒロインの18の馬体写真を見る限り悪くはない。
(5)チェリーヒロインの最終評価
ストロングリターンの初年度産駒が2017年にデビューをして、今年は3年目になる。
これまで重賞勝ち馬はなし。
特別競走を勝った馬は2頭。1000万下特別の恵那特別(ダート1200m)を勝ったヤマニンレジスタと中山の2歳馬オープン特別カンナステークス(芝1200m)を勝ったペイシャルアス。
このペイシャルアスとシンザン記念を2着して桜花賞にも出走(9着)した3歳のツヅミモン(その後に故障を発生して抹消)などから、ストロングリターン産駒は2歳、3歳の早い時期から始動できるのは強みだ。。
父のストロングリターンは全7勝のうち1600m戦を5勝した典型的なマイラーだったが、産駒もその豊かなスピードを受け継いでいるようだ。
社台サンデーサラブレッドクラブから募集され、血統的にもどちらかといえば地味なチェリーヒロインの18はおそらく売れ残るだろう。
その後の成長を見て、来年まで残っていれば1口いく手もありかもしれない。
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