【アーカイブ】「サンデーサラブレッドクラブ2020年/初年度種牡馬産駒のレビュー/ドレフォンほか 」前半

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(はじめに)

note ブログで有料記事を書いています。

以前に私が書いたレビューについて、どこまで当たっているか、外れているかの検証をそろそろ行いたいと思います。

ついては、今回、この「相馬の水滸伝」にて、有料記事を一部オープンにしたいと考えています。

私が書いた記事で、今でも有効性がある情報が書かれているものは、購読料を支払って購入された読者の皆様もいらっしゃるので、オープンにはできません。

ですが、当時(2020年)に募集された個別の募集馬について書かれたものは、基本的に今年の出資に影響しませんので問題と判断して、今回特別に公開します。

公開する記記事は

【サンデーサラブレッドクラブ2020年/初年度種牡馬産駒のレビュー/ドレフォンほか 】

です。

それでは、以下が2020年6月22日に公開された有料記事の内容(前半)になります。

(前半) はドレフォン産駒(2019年生まれ)についてレビューしています。

取り上げている馬は以下の4頭です。

「132アロマティコの19 」⇒ジオグリフ
「133メルヴェイユドールの19 」 ⇒ ヴァンドール
「182インナーアージの19 」 ⇒ エルバリオ
「183スマイルシャワーの19」 ⇒ アエリーゾ

当時の私のジャッジが当たっているか、外れているかの検証は「相馬の梁山泊」で行っていますので、併せてお読みくだされば幸いです。

👇

https://ameblo.jp/aromacandle777/entry-12804688362.html

引用した以下の有料記事なにしろ文章が長いので、煩わしければ、前半は読まずに飛ばして、第(7)章以下の個別の馬のレビューだけお読みください。

………………………… …………… ………………… … ……………… ………………

(1)はじめに

ドレフォン産駒:
「132アロマティコの19 」
「133メルヴェイユドールの19 」
「182インナーアージの19 」
「183スマイルシャワーの19」

シルバーステート産駒:
「136コンカランの19 」

イスラボニータ産駒:
「135アイヴォリーカラーの19」

キタサンブラック産駒:
「180コナブリュワーズの19 」

上記7頭については、測尺、血統、馬体(写真やDVD/動画)の各観点から詳しく解説・評価しています。

「181アメリの19 」メス、父キタサンブラック
「184シーディドアラバイの19 」メス、父サトノアラジン
「134ストゥデンテッサの19」牡、父イスラボニータ

この3頭については、大変申し訳ございませんが、測尺評価と基本データだけを挙げさせてもらうことで、レビューは控えさせていただきますことをご了承ください。よろしくお願いいたします。

(2)ドレフォンは成功するか

「ドレフォンは成功するか」

この問いに対する答えは難しい。


難しい問題を考える場合には、「対象(問題)を細分化せよ」というのは、かの大哲学者デカルトが『方法序説』で述べた言葉である。


このデカルトのひそみに習って、ドレフォンの成功パターンを3つに分けた。

タイプ⓵【短距離ダート王】

ドレフォンがダートの1400m以下に無類の強さを見せたように、産駒はダート短距離に特化して勝利を積み重ね、中央・地方のダート重賞を勝ちまくる。

タイプ⓶【ダート適性距離延長G1優勝馬】

産駒はダートの中距離でも活躍し、フェブラリーステークスやチャンピオンズカップなどの中央のダートG1や地方のダートG1を優勝する。

タイプ⓷【芝の活躍馬】

産駒はドレフォンのスピードを武器に芝でも適性を示し、ダートよりもむしろ芝の重賞を勝つような馬を多く出す。

この⓵~⓷の複数のタイプの産駒を出すことももちろん可能性としては考えられる。


ヘニーヒューズ産駒が芝G1(朝日フューチュリティ、アジアエクスプレス)とダートG1(フェブラリーステークス、モーニン)を勝っている。これは⓶+⓷に該当する。ヘニーヒューズはドレフォンと同じStorm Bird系の種牡馬で、社台グループとしては、ドレフォンの導入は第二のヘニーヒューズ、いや拡大版のヘニーヒューズを狙ってのものと考えることができる。その話はあとでまたゆっくりと話すことにして、ドレフォン成功のパターン分けの話に戻る。

もちろん、ドレフォン産駒は上に挙げたどのタイプにも当てはまらない、つまり失敗する可能性もゼロではない。そもそも外国から導入された種牡馬自体が日本で成功する確率は低いのだから、「ドレフォンは日本に合わなかった」と言われる可能性も少なくはない。


しかし、ドレフォンが成功するか失敗するかをきちんとした根拠を並べて論証できる評論家は皆無だろう。社台関係者は当然、成功する見込みで日本に連れてきたわけであるが、その成功はあくまでも希望的観測にすぎない。ラムタラの例を出すまでもなく、種牡馬の成否は専門家でも正確に予測することができない難しい問題なのである。
というわけで、これから私が書く内容も事実には即しているが、その解釈や評価が必ず的中すると断言できない。このことを初めにお断りしておきたい。

ただ、結果とは別に生産者の思惑を推しはかることはできる。


ドレフォンのことを最もよく知るのは生産牧場の関係者である。


配合の狙いを読み解くことで、牧場が最も期待している募集馬を抽出し、1口馬主の馬選びに生かすことは可能だ。
社台グループは⓵~⓷のうちのどの成功パターンを想定しているのだろうか。


それは、ドレフォンにつけた初年度の繁殖牝馬のタイプを見れば狙いが明らかになる。

(3)ノーザンファームのドレフォンに対する戦略を考える

種牡馬の産駒の(芝/ダート)適性_page-0001 (4)

ノーザンファームが2019年に生産したドレフォン産駒のブルードメアサイアーの特徴を最初につかんでおきたい。


上の表は、2頭以上生産したドレフォン産駒の母父馬(ブルードメアサイアー)について調べたものである。


あとで詳しく見ていくが、さまざまなタイプ(適性)の父馬を持つ繁殖牝馬をドレフォンにつけている。


適性についても、芝とダートでの両方の可能性を視野に入れているように読み取れる。

ノーザンファームが生産したドレフォン産駒のブルードメアサイアーランキング_page-0001 (1)

上の表はノーザンファームが2019年に生産したドレフォン産駒のブルードメアサイアーランキングであるが、ディープインパクトが断トツで多い。これは社台グループを代表する種牡馬とドレフォンの相性をはかるための当然の結果といえるだろう。


タイプ別に集計すると、芝特化(ディープインパクト、サンデーサイレンス)が10頭、ダート特化(ゴールドアリュール、ネオユニヴァース)が5頭、芝・ダート兼用(キングカメハメハ、フジキセキ、ダイワメジャー、スペシャルウィーク、ゼンノロブロイ、クロフネ)が16頭となっている。


これを見ると、短距離ダート王ドレフォンの適性に合わせた強いダート馬を生産しようという意識はあまり高くないことがわかる。ノーザンファームは元来、芝馬のステークスウィナーを生産する牧場であるから、当然と言えば当然だ。


ノーザンファームの2019年生産馬全体でも【短距離ダート王】に当てはまるのは「デイトユアドリームの2019(母父トワイニング)」と「ダブルゴールドの2019(母父Seeking the Gold)」の2頭だけである。生産者としても初めから【短距離ダート王】を生産するのを目指して自ら可能性の限界を定めてしまうようなことは考えていないことがわかる。


社台グループが外国から導入した種牡馬で スウェプトオーヴァーボードは短距離のダート馬(芝の短距離重賞も勝っている)でも、産駒はダートよりも芝の重賞を勝つ馬が多かった。


このように考えると、社台グループのドレフォン戦略はタイプ⓶【ダート適性距離延長G1優勝馬】かタイプ⓷【芝の活躍馬】のどちらか、あるいは両方を目標にしていることは明白である。

(4)ドレフォン産駒の短距離ダート王の路線は疑問

社台グループはドレフォンの成功を見込んでアメリカから大金を払って購入し、300万円という安くはない種付け料を設定して、200頭を越える牝馬と種付けしている[207頭(2018年)、204頭(2019年)]。


ドレフォンの戦績は9戦6勝。


ダート6F(1200m)のG1を1勝、7F(1400m)のG1を2勝し、短距離にもかかわらず勝ったすべてのレースで着差が1馬身以上、ブリーダーズCスプリント(ダート6F)では、2着のMind Your Biscuitsを寄せ付けない(着差1 1/4身)無類の強さを見せた。ドレフォンがアメリカ短距離ダートのチャンピオンであるからと言って、社台グループは産駒に日本での短距離ダート王(前章で分類した⓵のタイプ)を期待しているわけでは決してないだろう。


JRAではダートの1400m以下の重賞が少ない(2020年では根岸ステークス[1400m]、プロキオンステークス[1400m]、カペラステークス[1200m]の3競走)。そもそもダート重賞の優勝賞金が少ないうえ、重賞競走自体も3競走しかないため、重賞に出られるだけで、相当な競争率をくぐらなければならない。地方の交流重賞戦に向かう手もあるが、下に書き出したように、地方の重賞競走は優勝賞金が安い。


だいたい2000万円台が多いが、この額だと中央ではオープン競走の優勝賞金ほどになる。

●ダート1400m以下の地方競馬交流重賞

JpnIIさきたま杯(浦和ダ1400、1着賞金3100万円)
JpnII兵庫ジュニアグランプリ(園田ダ1400・2歳、1着賞金2500万円)
JpnIII黒船賞(高知ダ1400、1着賞金2100万円)
JpnIII東京スプリント(大井ダ1200、1着賞金2700万円)
JpnIIIかきつばた記念(名古屋ダ1400、1着賞金2200万円)
JpnIII北海道スプリントカップ(門別ダ1200、1着賞金2200万円)
JpnIIIクラスターカップ(盛岡ダ1200、1着賞金2300万円)
JpnIIIサマーチャンピオン(佐賀ダ1400、1着賞金2100万円)
JpnIIIオーバルスプリント(浦和ダ1400、1着賞金2100万円)
JpnIIIエーデルワイス賞(門別ダ1200・2歳牝、1着賞金2000万円)
JpnIII兵庫ゴールドトロフィー(園田ダ1400、1着賞金2500万円)

このように、ドレフォン産駒が目指すとしても、タイプ⓵【短距離ダート王】のジャンルにはうま味が少ない。うまみが少ない上に、もしドレフォン産駒がダート短距離適性に特化に出た場合、同じ産駒どうしが小さいパイを奪い合う事態に発展する。


これでは、とても成功とはいえない。


先に分析した2019年産駒のブルードメアサイアーの適性から考えて、産駒が芝に転んでもダートに転んでも、どちらにでも対応できるよう両にらみの思惑を持っていると看取できる。

(5)サンデーサラブレッドクラブ募集のドレフォン産駒の総評

画像4

サンデーサラブレッドクラブ募集のドレフォン産駒の4頭をブルードメアサイアーの適性で分けてみる。

【芝特化】
「インナーアージの19 (牡)」

【ダート特化】
なし

【芝・ダート兼用】
「アロマティコの19 」(牡)、「メルヴェイユドールの19」(牡)
「スマイルシャワーの19(メス) 」

実はこの適性は仮のものだ。
これから募集馬の測尺や血統、母馬やきょうだいを検討することで、上記の適性に変更を加えることになる。

(6)サンデーサラブレッドクラブ募集のドレフォン産駒の測尺評価

画像5

4頭の体重を見ると、3頭が平均よりもプラスとなっている。


(プラスは赤字で表記しています)


ドレフォン産駒がダート馬であるなら、このプラスは大歓迎。牡馬では、芝レースの勝ち馬は大型化しているので、やはり1歳募集時にある程度馬格があるほうがいい。だから、芝馬でも牡馬であれば大きい馬はOKだ。

体高・体重ともにマイナスとなっている「メルヴェイユドールの19」は黄色信号が点った。特に体重の大幅マイナス(-19.2kg)が不安材料だ。


この時期に小さい馬は発育不良が懸念される。競馬に行って勝ち上がれずに未勝利で終わったり、運よく勝ち上がれても上級クラスで頭打ちになったりする可能性がある。しかし、発育が遅れていても遺伝的に奥手の特徴を持ち、晩成傾向にあると見ることができる馬もいる。馬体重がマイナス評価の馬でも、なかには3歳秋以降や古馬になってから急成長して重賞を勝つ馬も出てくるだろう。

次に、この4頭をきょうだいとの比較を中心に個別にレビューする。

なお、測尺評価の内容と方法についてはブログ『相馬の梁山泊』に記事を書きました。以下に貼りましたので、そちらをご参照ください。

https://ameblo.jp/aromacandle777/

https://ameblo.jp/aromacandle777/entry-12598558454.html

https://ameblo.jp/aromacandle777/entry-12600775077.html

(7)「アロマティコの19」のレビュー

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表の最上段に母のアロマティコの1歳募集時測尺を掲げたが、体重がマイナスであったように、アロマティコは1歳募集時には小さい馬だった。ところが、繁殖牝馬としては比較的大きい仔馬を産んでいる。1歳上の兄アルビージャだけ体重が平均よりマイナスであったが、そのほかのきょうだいはみなプラスである。特に本馬(アロマティコの19)は+25.9と大幅プラスを示していて、ドレフォンは大きい仔を産む傾向にあることが示唆されている。


これはダート馬として、あるいは芝馬としても成功を収める条件の1つに考えられる。


このような意味でドレフォンの高いポテンシャルを評価できる。


1歳上のモーリス産駒の兄アルビージャはクラブホームページによると2歳5月28日時点で496kgあった。本馬はこの兄より1歳募集時の馬体重が大幅プラスであるので、2歳新馬デビュー時には500㎏を越える可能性がある。

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「アロマティコの19」のきょうだい達の競走成績はあまり芳しいものとはいえない。


母のアロマティコは3番仔として生まれている。サンデーサラブレッドクラブ募集馬の全重賞勝ち馬の母馬の出生順のデータを取っているが、3番仔として生まれた母の産駒の重賞勝ち馬は全重賞勝ち馬のうちの30.2%を占めており、最も高い比率となっている。このようなデータから、アロマティコの産駒から将来重賞を勝つ馬が現れる確率は高いと考える。それが本馬であっても不思議ではない。


アロマティコの勝ち距離は1400~2000mであることから、産駒はある程度距離の融通が利くと考えられる。これはドレフォンが1400m以下を走ったことがないという不安を払拭(ふっしょく)するデータである。

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本馬の血統的な魅力の1つに母父キングカメハメハである点が指摘できる。


母父キンカメから将来、多数の活躍馬が出るであろうという予測は2018年の暮れの有馬記念終了時にブログ『相馬の水滸伝』で書いた。事実、その後、ダービーをワグネリアンが勝ち、今年もデアリングタクトが牝馬2冠を奪取して母父ンカメは衰えを知らない。


キングカメハメハは母系に入って、産駒に頑丈な骨格をもたらして体の芯から強い馬を産むのだろう。その体躯に裏付けされるパワーを産駒に伝え、これがサンデーサイレンス系の父馬の持つ瞬発力や軽い芝に対応できるスピードとあいまって、ここ一番という大きなレースで底力を生み出すと考える。


本馬の3代母アンデスレディーからはサンバレンティン (牡馬、2001年生まれ、父スペシャルウィーク、G3福島記念・七夕賞優勝)、インティライミ (牡馬、2002年生まれ、父スペシャルウィーク、G2京都新聞杯・G2京都大賞典・G3朝日チャレンジC優勝、G1ダービー2着)などの重賞優勝馬を出している。この優秀な母系を見込んで、ナスカやアロマティコの産駒はクラブで募集されるたびに人気が出る、ベテラン会員御用達の一族でもある。


ここまで考えて、「アロマティコの19」が活躍する血統的な裏付けは十分にあると評価できる。

ブログ『相馬の水滸伝』で「アロマティコの19」の馬体写真を母やきょうだいと並べて比較してみました。そちらをご覧いただきながら、このレビューの続きを読み進めてください。

【アロマティコの2019】母仔ときょうだいを比較サンデーサラブレッドクラブ2020年募集馬の「アロマティコの2019」。写真を比較するには、他の募集馬との比較に加えて、母soumaryouzanpaku.net

母のアロマティコの馬体は骨格がしっかりとしていて、体躯がぶれずに推進力を生むキングカメハメハ産駒らしい好馬体をしている。


大きな故障もせず、6歳の春まで現役生活を全うし(27戦)、牝馬ながら6勝もして、オープンの巴賞(芝1800m)を勝ってくれた。重賞勝ちこそないが、アロマティコは長い時間、出資者とともに歩み、喜びを分かち与えてくれた、馬主孝行の娘といっていいだろう。


このアロマティコの産駒は母父キンカメになる。最近ブルードメアサイアーをキンカメに持つ馬の活躍が目立っているのは、繰り返すが次の事実を要因としている。


キングカメハメハ産駒の持つしっかりとした骨格と頑健さ。これが、ぶれずに走る安定性や機動力につながり、産駒はこれを武器に芝の中・長距離で好パフォーマンスを発揮する。


そんな導線を引きながらアロマティコの産駒の馬体を眺めると、父によって違いはあるが、強い体躯を持つという共通点が見えてくる。これは固い地面を蹴ってもブレずに走ることができる能力を裏付けるものだ。


ファートゥアの馬体にこうした特長がよく示されている。ファートゥアは残念ながら気性の問題で勝ちあぐねているが、調教や馬具でこの課題が改善できれば、母に近づける潜在能力を秘めている。


さて本馬(アロマティコの19)だが、先に2歳新馬デビュー時には500㎏を越える可能性を指摘した。だが、この重い体を保つ芯(体躯)の強さが保障されているから、足元さえだいじょうぶならレースで良好なパフォーマンスを発揮してくれることだろう。


冒頭で本馬を【芝・ダート兼用】に分類したが、母のアロマティコやきょうだい達の戦績から、この馬には芝に適性があると判断したい。したがって本馬をタイプ⓷【芝の活躍馬】に変更する。

DVDや動画を見て、あか抜けた好馬体という印象を強くした。


後肢の踏み込みもしっかりとしていて、気性面でも映像を見る限りでは問題なさそうだ。


姉のファートゥアはサンデーサイレンスの 4 × 3 のクロスを持っているので、もしかしたら、Halo ― サンデーサイレンス譲りの激しい気性が、燃えやすくコントロールが利かない短所となって現われているのかもしれない。姉に対して、本馬にはサンデーのクロスはない。


もとより社台グループがドレフォン導入に踏み切ったのも、このようなサンデーサイレンスの血のどんずまりを克服することにあった。


ドレフォンはその課題に対処する切り込み隊長と言っていい。


「アロマティコの19」はドレフォンと母父キングカメハメハの相性を確認するかっこうの材料を提供する。


2019年にノーザンファームが生産したドレフォン産駒のうち、母父キングカメハメハは4頭。ディープインパクト(8頭)に次いで第二位である。もちろん、これは繁殖牝馬の父馬の数に比例しているのだろうが、牧場もドレフォン×キングカメハメハを成功させたい思惑が当然あるはずなので、全面的なバックアップを惜しまないだろう。


本馬の馬体やDVDや動画から、その成功の可能性は高いと思われる。


このことは会員も十分に承知していて、本馬は最終人気の上位にくるであろうことは疑いない。【母父キンカメを狙え!】有馬記念回顧と1口馬主戦略有馬記念が終わった。来週も中央競馬は開催される。今年のG1はまだホープフルステークスを残すが、気分は2018年の競馬も終了soumaryouzanpaku.net

木馬

(8)「メルヴェイユドールの19」のレビュー

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母のメルヴェイユドールは1歳10月時点で馬体重が425kg。というのは、1月生まれの牝馬で同じ日齢の馬に比べると小さい(-31.5kg)馬ということになる。この辺の感覚は単に数字を見ただけではわからない。きちんと測尺評価をしなければ見えてこない数字だ。そして、2歳8月のデビュー時の馬体重は420kgと約1年経って、馬体重は増えるどころか逆に減ってしまった。通常だとこれは成長が止まったとみなされて、あまりいい印象を受けない。

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だが、メルヴェイユドールの母のゴールデンサッシュの一族はステイゴールドがそうであるように、牡馬も牝馬も小さく出る傾向にある。


したがって、測尺評価もプラスだから走る、マイナスだから走らないと単純に公式化するのではなくて、種牡馬や牝系を考慮に入れて考えなければならない。


メルヴェイユドールに戻るが、420kgでの新馬戦こそ2着に敗れたが、次の未勝利戦を418kgの馬体重で快勝し、合計3勝して現役生活を終えた。1口75万円の牝馬で3勝(獲得賞金5,900万円)では、維持費を入れれば元は取れないが、大半の馬が未勝利で終わり、1勝するのが大変な1口馬主の世界で、牝馬の3勝は十分に価値があるものと個人的には考える。


メルヴェイユドールは本馬を含めて産駒の4頭が社台系の1口馬主クラブから募集にかけられた。1歳募集時の測尺は馬体重についてはどの仔もマイナスで、これはゴールデンサッシュ一族の特徴をよく現わしている。


本馬も体重はマイナス(-19.2kg)ではあるが、上の3頭よりもマイナス分が少ない。これも父ドレフォンの遺伝的な影響(大きい産駒が生まれる)なのかもしれない。

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本馬(メルヴェイユドールの19)のきょうだいの競走成績はパッとしない。


初仔のマーヴェルズは父ワークフォースのパフォーマンスの低さ、2番仔のエメルヴェイエはG1サラブレッドクラブ募集ということで、育成牧場であるOFリリーバレーの低迷に原因があるのかもしれない。


4番仔の本馬はノーザンファームの育成で注目の新種牡馬ドレフォンの産駒ということで、改めて仕切り直しをして本領発揮といきたいものだ。


ちなみに母のメルヴェイユドールは5番仔で、5番仔で生まれた牝馬の産駒のサンデーサラブレッドクラブ募集馬の全重賞勝ち馬に占める比率は5.8%となっている。


ブログ『相馬の水滸伝』で「メルヴェイユドールの19」の馬体写真を母やきょうだいと並べて比較してみました。そちらをご覧いただきながら、このレビューの続きを読み進めてください。

【メルヴェイユドールの2019】母仔ときょうだいを比較サンデーサラブレッドクラブ2020年募集馬の「メルヴェイユドールの2019」。写真を比較するには、他の募集馬との比較に加えsoumaryouzanpaku.net

このブログのレビューは、対象馬を母馬やきょうだいの馬たちの成績や特性、測尺、写真などで比較してわかったことを総合的に判断して、その馬の可能性と課題をあぶりだしてゆくという方法をとっている。


種牡馬の特徴も考慮に入れるのは当然であるが、100頭以上の同じ種牡馬から生まれた産駒の差異を分けるのは繁殖牝馬の持つ母系のポテンシャルである。こうした理由で特にきょうだいの馬たちとの比較にこだわりたい。


まず、母のメルヴェイユドールから見ていくことにする。


馬体は胴が長く、肩が寝ていて、細くて長い首からの横長の馬体をしている。これは典型的なステイヤーの体つきになる。1歳10月の測尺評価が-31.5kg と小さいのはゴールデンサッシュの一族の特徴と書いたが、同時にこれはステイヤーの特徴でもある。この一族からはステイゴールドやレイサッシュなど体が小さい、中・長距離馬を多く輩出した。これはゴールデンサッシュの父ディクタス ⇒ Sanctus ⇒ Fine Top と遡るステイヤー血統の血が伝承された結果による。ちなみにディクタス産駒のサッカーボーイはマイラーであったが、産駒からナリタトップロードやヒシミラクルなどのステイヤーが続々と現れて競馬ファンを驚かせた。むしろ、マイラーに出たサッカーボーイのほうが突然変異的であって、ステイヤー特性はこの一族の特徴であるから、ナリタトップロードやヒシミラクルの活躍は当然の結果といってよい。


写真比較に戻ると、メルヴェイユドールの初仔、マーヴェルズは16戦1勝でこの1勝は芝2600mであげている。この16戦のうち、13戦を2400m以上で使われていて、2600m戦に限ると12戦も走っている。マーヴェルズの1歳募集時の写真を見ると、ひょろっとした胴長の馬体をしている。450kgの馬体重でデビューし、勝ったときの体重は440kg。牡馬でも決して大きい体ではなかった。


2番仔のエメルヴェイエ(牝)は父がルーラーシップに代わって、1歳募集時写真ではそれほど胴長に見えない。
だからだろうか、陣営は芝1600mを2回、1800mをダートと芝で1回ずつ使って、初戦の4着が最高で結果を出せていない。2000m以上に距離が延びれば、この血統の本領を発揮するにちがいない。これはおそらく調教師がこの馬の適性判断を誤っているのだろう。


そして、いよいよ本馬(メルヴェイユドールの19)だが、胴の長さは母のメルヴェイユドールほどではないが、肩が寝ているところなどは母に似ている。ゴールデンサッシュの一族の血を引いているため、ドレフォン産駒の割りには筋肉量が少なく、体はややこぶりなところが気になる。


母方のステイヤーの血がドレフォンの持つスピードをそぐのではないかと危惧している。


血統のミスマッチというと生産者に怒られそうだが、そんな不安を宿している馬体写真だ。

DVDと動画を視聴したが、やはり、他のドレフォン産駒とは一線を画す馬体だ。個人的にはあまり筋肉がムキムキした馬体は好みではなく、これぐらいの筋肉量ならばこれから調教や育成で増やしていけばよいと思うが、ドレフォン産駒という色眼鏡で見ると、かなり物足りない、どこか寂しい造りになっている。

冒頭で本馬を【芝・ダート兼用】に分類したが、この血統は母系の影響力が強く出るので、芝適性と判断したい。
いまのところ母メルヴェイユドールにワークフォース、ルーラーシップと芝の中・長距離血統の種馬をつけて成功していない。


そこで、今度は目先を変えて、ダート短距離のスピード血統を配したというわけなのだろうけれど、メルヴェイユドールはもっと違う種牡馬のほうがあっていそうな気がする。

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(9)「インナーアージの19 」のレビュー

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本馬の姉たちの馬体重は平均よりも少ない。
これは母も1歳募集時に大変小さい(-44.7kg)という特徴をそのまま受け継いでいるものと見てよい。


ところが父がドレフォンに変わったとたんにプラス30.6 kgと大幅増加に転じた。


やはり、というか。


ドレフォンの遺伝力の凄さをみせつけられた数字だ。


もっとも、上の2頭は牝馬で、本馬は牡馬という違いも無視できないが。

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母のインナーアージが小さいのには理由がある。


1つには、ディープインパクト産駒は総じて小さく出る傾向にあること。特に牝馬はデビュー時の馬体重が400~410キロ台と小さく出る場合がある。


ジェンティルドンナは2歳11月デビュー時、474kgと牝馬にしては大きい馬体重であったが、その妹たちは小さく出て勝ち上がりに苦労した。


2つめは最初の理由に関連するが、インナーアージは中距離~ステイヤーの資質を持っていたこと。引退レースとなったサンシャインS(1600万下)(芝2500m)では、出走馬中2位タイの軽い馬体重(454kg)で重い牡馬を差し切ってみせた。


このように、中距離~ステイヤーの適性を持つ馬は比較的軽い馬体重でも不利にならない(コースにもよる)。このように、ときには有利に働く中・長距離馬に対して、マイル~短距離馬は馬格があり、ある程度まとまった馬体重があったほうがいい。
姉のアージオンは父ロードカナロアでマイラー前後が適性だが、1歳募集時には353㎏しかなく、評価も平均よりマイナス44.5kg。2歳6月デビュー時の新馬戦(芝1600m)時の馬体重が392kgで400kgを割り込みながら2着とがんばるものの、その後馬体重は+4kg、+2kgとじわじわとしか増えず、いまだ勝利をつかめないでいる。


このように、小さいマイル~短距離馬は深刻になる場合が多い。


本馬は牡馬でもあり、1歳募集時の馬体重評価の+30.6kgはマイル~短距離血統には頼もしい。

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母インナーアージの2歳下の全妹がオークスと秋華賞の牝馬G1を2勝したミッキークイーン (2012年生まれ、父ディープインパクト) であり、本馬からみておばにあたる。


このG1馬が生まれた血統的背景に関係する記事をかつて『相馬の梁山泊』で書いたことがある。

『「【ラスティックベル(質素な鐘)は厳かな時を告げる】」濃い血は名馬を産む(第3回/最終回)』前回はサンデーサイレンスの全妹サンデーシスの娘のセイカアテルナを購入した牧場(シンユウファーム)が、サンデーサイレンスの孫ameblo.jp

内容をかいつまんで要約すると、濃いインブリードを持つ牝馬の子孫からG1馬が生まれる傾向があることを示した。この記事ではラスティックベル(牝馬、1990年、米国生まれ、Raise a Nativeの2 × 3(37.50%))という強いクロスを持つ牝馬の孫から、G1朝日杯FSを勝ったフサイチリシャール (牡馬、2003年生まれ、父クロフネ)が生まれたという結論で締めくくっているが、この法則はインナーアージの一族にもあてはまる。


インナーアージの3代母にGazelia という牝馬がいる。この馬はNearcticの2 × 4(31.25%)という濃いクロスを持つ。
血統表を見ると、4 × 3 ( 3 × 4 )は「奇跡の血量」と呼ばれ、よく目にする配合だが、2 × 4( 4 × 2 )はなかなか巡り合えない。生産者も強い近親交配により遺伝的欠陥や気性難を恐れて、このような配合はめったに行わないのが常とされている(かつての欧州では盛んにおこなわれていた)。


種牡馬の例になるが、エーピーインディの母ウィークエンドサプライズはサムシングロイヤルという牝馬の2 × 4という濃いクロスを持つことが知られている。


このような、人間の結婚観からみると、ちょっと異様で危険な配合から、その子孫に名馬が誕生する例として、ミッキークイーン当てはまるのだ。


こうした血の継承理論からすれば、本馬にもG1優勝のチャンスがあると見ることもできる。


ブログ『相馬の水滸伝』で「インナーアージの19」の馬体写真を母やきょうだいと並べて比較してみました。そちらをご覧いただきながら、このレビューの続きを読み進めてください。

【インナーアージの2019】母仔ときょうだいを比較サンデーサラブレッドクラブ2020年募集馬の「インナーアージの2019」。写真を比較するには、他の募集馬との比較に加えて、soumaryouzanpaku.net

一番上の母(インナーアージ)の1歳募集時写真は一見すると筋肉量が少なく、ややさびしい馬体に映る。


1歳募集時測尺評価も平均より-44.7kgで大幅マイナスを記録している。


ふつうはアカンやつなのだけれど、ステイヤーは痩せ気味でよい。
むしろ無駄な筋肉や脂肪がなく、柔らかな馬体はいかにも芝で走りそうな雰囲気を醸している。


2歳12月のデビューでは422kgの馬体重で芝1600mを4着に敗れたが、年を超して3歳2月の未勝利戦で勝ち上がった。このときの体重が418kgで、その後もさらに減少して、馬体維持を優先したために勝てなくなり、2勝目を挙げたのは4歳8月になってからだった。


このように、痩せぎすのステイヤーは晩成で、馬の成長を見守りながら使うので、良化に時間がかる。


姉のアージオンも勝ち上がりに苦労している。こちらの1歳募集時写真は母のインナーアージをひとまわり小柄にしてコロッと丸い体型にまとめた印象だ。


父のロードカナロアが母インナーアージの良さ、馬体の柔らかさやしなやかさなどを殺してしまっているようだ。
種牡馬と繁殖牝馬のミスマッチといっていいだろう。


2番仔インナリオ、そして本馬と、父が変わるたびにどんどん馬体が硬くなっていき、筋肉量が増してゆく。


先のメルヴェイユドールもステイヤーだったが、ブリーダーはどうも長距離血統にスピードを補う意図でドレフォンをつけているようだ。この選択は正しいのか。スピード血統をつけるのはいいとしても、これがアメリカのダート短距離馬でいいのか。

DVDや動画では、迫力のある馬体が伝わってくる。特に臀部の盛り上りがった筋肉が圧巻だ。


これがテンに速いダッシュ力を生むのだろう。


映像を見て、ドレフォンのポテンシャルで勝ち上がることはできるだろうと思った。そのあとどこまで出世するかはわからない。


母のインナーアージの切れ味とドレフォンのパワーとスピードがうまく噛み合えばいいのだが、ミスマッチを起こすとチグハグなレースをすることになる。


両方の道の可能性があるので、この馬の取捨についてはさらに慎重に考えたい。


冒頭で血統による分類では本馬を【芝特化】としたが、馬体はダート馬だ。


母父ディープインパクトでもまれにダートを勝つ馬がいる。「インナーアージの19」もきっとそんな馬になるのかもしれない。

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(10)「スマイルシャワーの19 」のレビュー

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ドレフォン産駒は大きく出る。この傾向を指摘したが、ここでもそれが確認できる。


兄のスマイルラインは馬体重が平均よりマイナス9.2kg。対して妹の本馬は+9.9kg。


単純に比較してもスマイルライン(386kg)よりも本馬(405kg)のほうが大きい。生まれ月は兄(3/31)よりも本馬(4/11)のほうが遅い、にもかかわらず。ふつうは牡馬のほうが牝馬よりも大きく出るはずなのに(ダメ押し!)。
これで、ドレフォンのポテンシャルの一端がわかった。


もっとも、産駒がやたらガタイがでかいだけで全然走らない種牡馬もいるが。


兄のスマイルラインは6月19日現在で馬体重が473kgある。


父が異なるので一概には言えないが、本馬は同時期の兄よりも大きくなる可能性がある。大きすぎる牝馬は少し心配でもある。

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母のスマイルシャワーの勝ち距離は1400~1800mということで、父のシンボリクリスエスの影響が見受けられる。この適性をそのまま本馬が頂戴しているなら、距離の融通は利くことになる。


ちなみに母のスマイルシャワーは初仔で、初仔で生まれた牝馬の産駒のサンデーサラブレッドクラブ募集馬の全重賞勝ち馬に占める比率は10.5%となっている。

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本馬(スマイルシャワーの19)の4代母 Outstandingly はBCジュヴェナイルフィリーズ(ダート8F)、ハリウッドスターレットS(ダート8.5F)の米国の2歳G1競走を2つ勝ち、1984年エクリプス賞最優秀2歳牝馬となっている。


3代母のセンセーションは英国のG2ファルマスS(芝8F)、フランスのG3サンドリンガム賞(芝 1600m)に勝利。


祖母のサンデースマイルIIは英国の馬で、4戦1勝。勝ったのは未勝利戦(芝1400m)のみ。


そして母のスマイルシャワーは22戦3勝。内訳は芝1400m、芝1600m、芝1800m。


このように、母系はずっとマイラーの血を継承している。


3代前までに限ると、芝のマイル前後が守備範囲になる。


こうした背景で考えると、ダート短距離のドレフォンを父に迎えて血統的には合うかもしれない。


母父はシンボリクリスエス。ブルードメアサイアーがシンボリクリスエスの馬を獲得賞金上位から並べてみる。

・レイデオロ(牡、G1ダービー)
・オジュウチョウサン(牡、中山グランドジャンプ5年連続制覇)
・ミスパンテール(メス、G3京都牝馬S・G2阪神牝馬S・G3ターコイズS)
・ソーグリッタリング(牡、G3エプソムC2着・3着)
・エイシンバッケン(牡、OPオータムリーフS(ダート1200m)、OP欅S(ダート1400m))
・カフジプリンス(牡、OP札幌日経)
・アルクトス(牡、G3プロキオンS(ダート1400m))

多士済々な顔ぶれだ。


中でも注目はエイシンバッケンとアルクトスが名を連ねていることだ。


両馬ともダート短距離のオープンや重賞に勝っている。


本馬(スマイルシャワーの19)の父ドレフォンは合っているかもしれない。


本稿のはじめのほうでドレフォン産駒の4頭をブルードメアサイアーの適性で分けてみて、本馬を【芝・ダート兼用】とした。

上記の馬たちを見ていると、本当にそんな気がする。


レースの選択肢が増え、可能性が広がる。


ということは、楽しみも増えて広がるにちがいない。

ブログ『相馬の水滸伝』で「スマイルシャワーの19」の馬体写真を母やきょうだいと並べて比較してみました。そちらをご覧いただきながら、このレビューの続きを読み進めてください。

【スマイルシャワーの2019 】母仔ときょうだいを写真で比較するサンデーサラブレッドクラブ2020年募集馬の「スマイルシャワーの2019」。写真を比較するには、他の募集馬との比較に加えてsoumaryouzanpaku.net

馬体評価は評価という言葉はつくが、実際は好みになってしまう。


「スマイルシャワーの19」の写真から見た馬体は、私の好みに近い。


兄のスマイルラインに比べて、あまり筋肉のムキムキ感はない。肩周りは丸みを帯びた筋肉で覆われていて、牝馬らしい柔らかさが伝わってくる。「アロマティコの19」「メルヴェイユドールの19」「インナーアージの19 」とドレフォン産駒を4頭見てきたが、馬体写真では「スマイルシャワーの19」が一番好きなタイプになる。

DVDや動画を見ると、カタログ写真撮影時よりも筋肉に張りが出てきて、いい感じで成長している。グッと惹きつけられるようなオーラ? は感じ取れないけれど、水準級の出来と考える。

木馬

(11)ドレフォン産駒のまとめ

はじめのほうで、ドレフォン産駒の4頭をブルードメアサイアーの適性で分けてみたものを再掲すると。

【芝特化】
「インナーアージの19 (牡)」

【芝・ダート兼用】
「アロマティコの19 」(牡)、「メルヴェイユドールの19」(牡)
「スマイルシャワーの19(メス) 」

これが、血統を詳細に分析して、馬体やDVD/動画をチェックした結果、次のように変更となった。

👇

【芝特化】

△「インナーアージの19 (牡)」

【芝・ダート兼用】

◎「アロマティコの19 」(牡)、「メルヴェイユドールの19」(牡)


△「スマイルシャワーの19(メス) 」

◎できれば、第一希望で出資したい
〇第二・第三希望で取れれば
△悪くはない。1勝ぐらいはするかな。

木馬


以上、「サンデーサラブレッドクラブ2020年/初年度種牡馬産駒のレビュー/ドレフォンほか 」前半 終わり

【攻略法】ブリックスアンドモルタル産駒|【1口馬主講座】トンボのめがね (note.com)

https://note.com/soumanosuikoden/n/n6d70fac97395

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