ざっとカタログRDF板の写真を見て、ちょっとこれは問題かも、という馬を今回は書かせてもらいます。
一見してわかりやすい例を1つ。
(1)肩が寝すぎている馬。ランズエッジの18
表題の通り、ランズエッジの18(牡馬、父エピファネイア)の馬は肩が寝ている。
同じエピファネイア産駒のヴェルザンディの18と1歳募集時写真を比較してみる。
母馬のランズエッジもヴェルザンディも同じウインドインハーヘアの仔、つまりディープインパクトのきょうだいということになる。
血統が近いこの2頭を比べてみると、馬体の違いは歴然としている。
ヴェルザンディの18は標準的な肩の角度であるのに対し、ランズエッジの18は肩が寝ている。
どうしてこんなに肩が寝てしまっているのか?
骨格に問題があるのか、筋肉の問題か?
(2)ランズエッジの18の母馬やきょうだい達の首の角度
まず、遺伝的にこうした体型の馬であるならば、血統的な個性ということで片づけることができる。
母馬のランズエッジ(募集馬名ウインドハーヘアーの06)の1歳募集時写真を下に掲げる。
これは、やや立ち気味と言っていいぐらい肩の角度をしている。
次に、サンデーサラブレッドクラブで募集されたランズエッジの18のきょうだい達の肩も調べてみましょう。
募集時写真が手に入らないので、オーナーズで募集された馬は除きます。
まずはランズエッジの初仔(ランズエッジの11)から。
カラエ(2011年生まれ、牝馬、父キングカメハメハ、地方2勝)
次にランズエッジの3番仔(ランズエッジの13)。
エッジ―スタイル(2013年生まれ、牝馬、父ハービンジャー、3勝)
次にランズエッジの5番仔(ランズエッジの15)。
ギルトエッジ(2015年生まれ、牡馬、父ノヴェリスト、1勝)
以上、ランズエッジの18の母馬やきょうだい達と1歳募集時写真を比べてみました。
ギルトエッジがやや肩が寝ているのを除けば、母馬やきょうだい馬達には問題はありません。
ランズエッジの18の肩の特徴は、この一族特有の遺伝的な特色ではなく、あくまでもこの馬自身の問題だと言っていいでしょう。
(3)肩が寝ている馬のレースパフォーマンスは?
肩が寝ている馬は一般的には長距離に適性があると言われています。
たとえばマヤノトップガンのように首を寝かせた状態で走り、菊花賞、有馬記念、宝塚記念、天皇賞(春)のG14勝という華々しい成果を残した馬もいます。
だから「肩が寝ている馬は地雷」と原則を杓子定規に当てはめることはできない。
肩の角度はあくまでも競走馬の資質を見分ける要素の1つとして尊重しつつ、胸前や腹袋、トモ、飛節や球節、繋ぎ、脚の長さや管囲などの各パーツを見て、総合的な判断を下したい。
(4)ランズエッジの18の評価
ランズエッジの18の肩は寝ているだけでなく、首の太さや長さにも問題がある。同じエピファネイア産駒のヴェルザンディの18と写真が並べてあるので比較するとよくわかる。
端的に言えば、ランズエッジの18の首は短くて細い。
しかも、2月生まれにもかかわらず、馬体は迫力に欠ける。
トモの容積ももう少し欲しい。
おじにディープインパクトという良血だが、母ランズエッジ(父ダンスインザダーク)が未勝利だったのに加えて、産駒はエッジースタイル (牝 2013 栗毛 ハービンジャー)と ブルークランズ (牝 2014 鹿毛 ルーラーシップ) の3勝が最高だ。
この繁殖牝馬の能力自体に難点があるように思えてならない。
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コメント
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