ジョン・レノンはいささか神格化されすぎている。
一応、代表曲と言われている「イマジン」(Imagine)は、いい曲には間違いないが、なんだか、歌詞がぼんやりとしていて、いまひとつ入り込めない。
LOVE and PEACEは愛が世界を平和にする、というメッセージはわかりやすいが、たぶん逆だと思う。
男女の愛情のもつれで事件が起こっているし、偏狭な愛国心が国際紛争を引き起こし、移民や難民排斥のもとになっている。
ジョンとヨーコがベッドインするところをメディアの前で公開しているあのシーンは、当時も今見ても意味不明。どうしても性愛しか連想できない。それが世界平和にどうつながるんだよ。
でも、もうひとつの名曲、「ジェラスガイ」(Jealous Guy)は泣ける。
ここでは、嫉妬深いダメなジョンが等身大に描かれている。誰でもこんな一面がある。彼女を傷つけたくなかったのに、嫉妬心のあまり、どうしてもキツイ一言を発してしまう。
そういう自己嫌悪、自己憐憫(れんびん)とも言えるダメダメな自分をカミングアウトする歌だ。
それが、なんとも、もの悲しく響く。
自分にもあてはまる。だから普遍性がある。国境を越えて愛される歌になる。
世界平和なんていうものは、高邁(こうまい)な理想を上から語るのではなく、こんなダメダメなところから、ひとつひとつ積み上げていくものじゃないだろうか。
Jealous Guy
https://youtu.be/wADRRYNHhOA?t=143
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