【アーカイブ】【サンデー2020年/初年度種牡馬産駒のレビュー・後半/シルバーステート・イスラボニータ・キタサンブラック産駒 】

スポンサーリンク

(はじめに)

今回は2020年にnoteブログにUPした有料記事「【サンデーサラブレッドクラブ2020年/初年度種牡馬産駒のレビュー/ドレフォンほか 】」の後半の公開になります。

この記事では、以下の募集馬をレビューしています。

●シルバーステート産駒

「コンカランの2019」 ⇒バトルボーン (牡)

●イスラボニータ産駒

「アイヴォリーカラーの19」 ⇒ アイヴォリードレス(メス)

●キタサンブラック産駒

「コナブリュワーズの19」 ⇒コナブラック(牡)

なお、「相馬の梁山泊」で、今回UPした有料記事の検証を行っています。

https://ameblo.jp/aromacandle777/entry-12804904843.html

(12)サンデーサラブレッドクラブ募集シルバーステート産駒

「足元が無事ならG1の1つや2つは獲れた」

「ディープインパクトの後継種牡馬はこの馬だ」

などとシルバーステートを惜しむ声や期待の言葉が聞こえてくる。


未冠の大器、シルバーステートの初年度産駒がいよいよ1口馬主クラブで募集され、早くも人気急上昇といった感がある。


シルバーステート産駒が欲しい。けれど、やはり足元が不安だ。


こうした意見への答えを中心に本稿ではレビューを書いてゆきたい。

(13)「コンカランの2019」のレビュー

画像24

「コンカランの2019」は1口50万円と、牡馬では低価格帯に属する。


上のきょうだいがあまり走っていない。


ふつうはこのような馬は募集にかけられても会員からは見向きもされないはずであるが、父がシルバーステートとなると、会員の目の色が変わる。


3勝馬の母は戦績からは見るべきものがなく、その一族にも国内での重賞を勝った馬はいない。


これだけのデータから判断すると、繁殖牝馬の質としては、C級といったところで、きょうだいの成績もその質相応のものとなっている。

ちなみに母のコンカランは6番仔で、6番仔で生まれた牝馬の産駒のサンデーサラブレッドクラブ募集馬の全重賞勝ち馬に占める比率は11.6%となっている。

画像25

上の表は「コンカランの2019」の測尺を父のシルバーステートと比較したものだ。


「コンカランの2019」の馬体重は平均よりプラス53.0kgで父よりも上回っている。体高もプラス4.4cmだから、さらに成長して体重が増えることが予想される。


シルバーステートの2歳7月のデビュー時の馬体重が470kg であったから、これよりも上回る可能性が大きい。牡馬はある程度馬格があって大きい馬が有利であるが、体質が弱い父の血統を受け継いでいる以上、足元の不安があり、重いと負担が増して故障のリスクが高まる。

画像26

本馬の母コンカランは36戦3勝で、勝ち鞍を書き出すと、芝1800m(2勝)、芝2000m 1勝で、芝の中距離馬ということになる。


祖母のクバターはアルゼンチン生まれ。アメリカとアルゼンチンで2勝。アルゼンチンのG1サンイシドロ2歳牝馬大賞(アルゼンチン1000ギニー、ダート1600m)に優勝している。


今回の「コンカランの2019」のレビューで一番強調しておきたいのは、アルゼンチン系の繁殖牝馬の日本における意義だ。


本馬の最大の懸案事項は父シルバーステートの一族が持つ弱い体質、足元の懸念をどう克服するかという課題である。


ノーザンファームも当然この問題は重要視していて、本馬はHail to Reasonの5 x 5(6.25%)というクロスを持つものの、弱いインブリードになっている。さらに母コンカラン、祖母のクバターの5代血統表を調べてみると、いずれも5代以内にクロスを持たないアウトブリードということになる。


上の5代血統表の母系に出てくるDe Ramiro やKasteel 、Relko という種牡馬の名前は日本ではまったく聞いたことがない名前だ。日本から見ると地球の裏側にあたるアルゼンチンで育まれた独自のアウトブリードの血が、健康でじょうぶな産駒を生産する素地として期待されている。


競馬と言えば先進国は欧米や香港、ドバイなどの中東諸国で、アルゼンチンは南米の遠い異国の地で、競馬の発展途上国というイメージが競馬初心者の頭にはあるが、これは間違った考えだ。アルゼンチンの競馬の歴史は日本よりも古く、サラブレッドの年間生産頭数は7,400頭ほどで、日本の生産頭数(約6,900頭)よりも多い。また、最も高い格付けのパートIにアルゼンチンが認定されたのは1985年で、日本(2003年認定)より早い。


インヴァソール(牡馬、2002年生まれ、G1ドバイワールドC、G1ブリーダーズCクラシックなど優勝)や種牡馬のキャンディライド(産駒にG1ブリーダーズCクラシック、G1ペガサスワールドなどの勝ち馬Gun Runner)などはアルゼンチン産になる。


アルゼンチン産のサラブレッドは主に繁殖牝馬として日本に輸入されている。サトノダイヤモンドの母のマルペンサやダノンファンタジーの母ライフフォーセール、サトノフラッグの母バラダセールなどが挙げられる。このバラダセールの2019は今年のサンデサラブレッドクラブ募集馬のリストにも入っている。


繁殖牝馬と産駒の顔ぶれをみると、近年アルゼンチン産の輸入馬は質・量ともUPしている印象を受ける。このアルゼンチン系の牝馬を母から生まれた、ノーザンファーム2019年産シルバーステート産駒としては「コンカランの2019」のほかには「カルディーンの2019」(牡)がいる。この馬はHail to Reasonの5 x 5(6.25%)とLyphardの5 x 5(6.25%)のクロスを持ち、母のカルディーンもMr. Prospectorの3 x 5(15.63%)、Northern Dancerの5 x 5(6.25%)などのクロスを持っているから、アウトブリードではない。カルディーンの父はRoman Ruler でアルゼンチンのサイアーランキン1位の馬である。Roman RulerはMr. Prospectorの2 x 4(31.25%)という濃いクロスを持っている。
アルゼンチン産のサラブレッドは日本産馬からみて、思いっきりアウトブリードか、アメリカやアルゼンチンの在地の血をギュッと煮詰めた濃いインブリードかの両極端が多いような感触を持つ。


後者の例としては、「バラダセールの2019」が該当する。

この募集馬についてもnoteブログでレビューを書きましたので、よろしければご購読のほどよろしくお願いします。https://note.com/embed/notes/n20d28c03c3c7

※ここまでは、YouTubeの以下の動画を参考にさせていただきました。


「意外とスゴい! アルゼンチンの競馬について」
https://search.yahoo.co.jp/video/search?p=%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%B3%E7%AB%B6%E9%A6%AC%20%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB%20%20&aq=-1&ai=9E0dQIiVTE.B4qvHWHeidA&ts=16590&ei=UTF-8&mfb=P059&fr=top_ga1_sa

メイショウボーラー(牡馬、2001年生まれ、父タイキシャトル、G1フェブラリーS、G2デイリー杯2歳S、G3小倉2歳S、G3ガーネットS、G3根岸S )の祖母のNice Traditionがアルゼンチン産で、この頃からアルゼンチン系が日本でぼちぼち活躍するようになった。さらにディアデラノビア(牝馬、2002年生まれ、父サンデーサイレンス、G2フローラSG3、京都牝馬S、G3愛知杯、母はアルゼンチン産のポトリザリス)が続き、ペルーサ (牡馬、2007年生まれ、父ゼンノロブロイ、G2テレビ東京杯青葉賞、母はアルゼンチンスター)が出て、近年ではG1馬のサトノダイヤモンドを輩出して、いまやアルゼンチン系は静かなトレンドになっている。


シルバーステート産駒の「コンカランの2019」はこうした流れに位置付けることができるだが、コンカランにせよカルディーンにせよ、母やきょうだいの競走成績からみて、繁殖牝馬の質が劣る。


ノーザンファームがもし、アルゼンチン系を武器にシルバーステート産駒に本気で勝負にいくのなら、サトノダイヤモンドの母マルペンサやダノンファンタジーの母ライフフォーセール、サトノフラッグの母バラダセールなどをつけるはずである。


ところが、コンカランのレベルに甘んじている。ということは、シルバーステート産駒については、足元のリスクを見て、ささやかな実験に留まって様子見をしていると考えていいだろう。


もし「コンカランの2019」が成功するようなことがあれば、今度はマルペンサのレベルをシルバーステートにガンガンつけていくのではないか。それでさらに成功を重ねれば――。


想像をたくましくすれば、アルゼンチンでの種牡馬ランキング上位の馬を買い上げる、などということも夢ではないかもしれない。


サトノフラッグの母父 Not For Saleやカルディーンの父でアルゼンチンの種牡馬ランキング1位に君臨していたRoman Ruler は残念ながらすでに亡くなってしまっている。だが、それに代わる馬を(もちろんアルゼンチンの生産者が簡単に手放すことはないだろうが)。


一時期ドイツ系が騒がれていたが、そのうちアルゼンチン系という言葉がトレンドになる日は近い。
ブームになる前に青田買いする手もアリかと。

DVD/動画を見たけれど、「コンカランの2019」はかなりゆるい。


全身筋肉のかたまりという表現がぴったりくる。


この時期にこんなに余分な筋肉や脂肪があるのはかなり心配だ。


調教で鍛えられた筋肉はレースに行ってよい結果を生むが、調教前の筋肉は故障の原因にもつながる。


父が父だけにDVD/動画を見て評価をグンと下げざるを得ない。


アルゼンチン血統を持ち上げたあとで、急に落として、申し訳ない。


ノーザンファームはシルバーステートを評価しているのなら、他の牧場に売るわけはない。


もちろん、ステイゴールドの例や、社台ファームの例だが、今年の牝馬2冠馬デアリングタクトの母デアリングバードのようなケースもある。


あくまでも牧場の期待ということで言うならば、社台グループはシルバーステートに対しては腰が引けている。


そんな印象を持ったことを報告して本稿を締めくくりたい。

画像27

https://note.com/embed/notes/n20d28c03c3c7

(14)「アイヴォリーカラーの19」レビュー

画像28

母のアイヴォリーカラーは仔出しがよく8頭も仔馬を産んだ。


代表産駒は初仔のカラフルデイズ。この馬は30戦4勝の成績で G2関東オークス[指定交流](2100m)を優勝している。4勝の内訳はダートを3勝(1400mを2勝、2100mを1勝)、芝を1勝(1200m)になる。


アイヴォリーカラーの産駒で勝ち上がった馬はいずれもダートを勝っており、本馬もダート馬である公算が高い。


カラフルデイズの父クロフネであるが、産駒の獲得賞金上位5頭のうち4頭が牝馬で占められていることから、フィリーサイアーという見方ができる。


クロフネ産駒は仕上がりが早く、2歳戦から活躍が見込め、芝もダートも走り、そのうえ産駒の価格も安い。人気もそれほど過剰にならない。


そんなわけで、1口馬主で馬を選ぶなら、クロフネ産駒がコスパがよい。こういう理由でアエロリットを選んで成功した会員もおられるだろう。


初年度産駒を今年提供するイスラボニータは、クロフネのそんなイメージも手伝って、低価格帯を狙う会員の間で注目されている。


葦毛の本馬は「第二のアエロリットを狙え」という掛け声にも合致する募集馬ということができるだろう。
前説はこれぐらいにして、本馬を分析してゆくことにしたい。

まず、本馬を候補に入れている人が最も気にしているところは、母が高齢(15歳)で、本馬は8番仔という点になるだろう。


繁殖牝馬は何歳で産んだ仔どもまでが許容か、というのは大きなテーマで、今後の研究を待ちたいが、個人的な経験から言うと、本馬はノープロブレムと見ている。


私の出資馬のフェデラリスト(牡馬、 2007年生まれ、父エンパイアメーカー)が本馬と同じ母ダンスパートナーが15歳のときに産んだ仔で、G2中山記念とG3中山金杯を勝っている。もちろん血統や生産牧場など背景が違うが、こうした理由で本馬も問題ないと考える。


また募集馬の生まれ順も初仔でない限りはあまり気にする必要はない。


母の生まれ順が産駒の競走成績に大きく影響しているというアメリカの研究成果がある。むしろ、こちらを考慮することのほうが重要である(近日中に記事をUPする予定です)。


本馬の母のアイヴォリーカラーは7番仔で、7番仔の母から生まれた産駒の、サンデサラブレッドクラブ全募集馬で重賞優勝馬に占める比率は8.1%になる。


7番仔の母から生まれた産駒自体が少ないので、この数字の正確な評価は難しいが、あまりいい数字ではないことは確かだ。

画像29

本馬の姉たちは1歳募集時に400kgを割り込む小さい馬が多かった。


ところが、父がイスラボニータに変わったとたんにプラス27.8kgと大幅に増加した。イスラボニータのポテンシャルの高さを暗示する。


ダート馬であれば馬体重が多いのは歓迎だが、今年の2歳ダート重賞ユニコーンステークス(G3)Gで2番人気に推された牝馬マル外レッチェバロックの苦戦(9着)を見ると、牝馬のダート馬の未来には試練が待ち受けている。ダート馬であれば、姉のカラフルデイズのように地方の交流重賞で活路を開きたい。

画像30

「アイヴォリーカラーの19」の血統についてみていきたい。4代母のDame Fritchie はBull Dogの3 x 2(37.50%)という濃いクロスを持っている。


Bull Dogは1927年生まれのフランス産の牡馬で、ダフニス賞(芝1800m)などに勝利している。1943年北米リーディングサイアーと1953、1954、1956年北米リーディングブルードメアサイアーに輝いている。


ドレフォン産駒の「インナーアージの2019」のレビューでも書いたが、濃いインブリードを持つ牝馬の子孫からG1馬が生まれるという傾向がある。


このDame Fritchieの子孫が本馬にあたるが、いまのところこの一族からは海外ではBates Motel (牡馬、1979 年生まれ、父Sir Ivor、G1サンアントニオH、G1モンマスH、G1サンタアニタH )と Hatim (牡馬、1981 年生まれ、父Exclusive Native 、G1サンアントニオH))の2頭のG1馬を出しているが、国内ではG1馬を出していない。


本馬がG1を勝ってこの法則を継続させることができるか。注目している。

ブログ『相馬の水滸伝』で「アイヴォリーカラーの19」の馬体写真を母やきょうだいと並べて比較してみました。そちらをご覧いただきながら、このレビューの続きを読み進めてください。

【アイヴォリーカラーの2019】母仔ときょうだいを写真で比較する比較するシリーズです。写真を見て、あなたはきょうだいの違いがわかりますか?違いがわかる、大人の味——なんかコマーシャルみたsoumaryouzanpaku.net

こうして母仔の写真を並べてみると、さすがに血は争えないと思う。


母仔はいずれも後肢の繋ぎが立っていて、いかにもダート馬という馬体をしている。

産駒で一番活躍したカラフルデイズと本馬を比較して、「アイヴォリーカラーの19」の可能性を考えてみたい。


姉のカラフルデイズの馬体は前も後ろも十分な筋肉がついていて、四角い、長方形の馬体をしている。


これがダート馬の典型的な特徴になる。


本馬は脾腹が巻き上がっていて、崩れた長方形をしている。


それからカラフルデイズは大きく力強い飛節をしているのが特長だ。


本馬は飛節が小さく弱い。


馬体的にはカラフルデイズよりも見劣る。

DVD/動画は写真で見た印象よりも若干いい印象を持った。しかし課題もみつかった。


馬体があまり筋肉質でムキムキしていないところが好印象の点。


課題は前さばきが硬い点。やはりクロフネが入っていると動きに若干の硬さが見られる。


それから体高が低いのも心配な点だ。


身長の低い女性スタッフを引手にして、ごまかしている。


ツアーがないと、クラブは写真や動画でいろいろ仕込みを入れてくるから注意が必要だ。

募集価格としては1口35万円の牝馬で、最低価格帯に属する。


1勝できてクラブライフを楽しめれば、精神的に十分もとをとれる、このような感想で締めくくりたい。

画像31

(15)「コナブリュワーズの19」のレビュー

2016年・2017年の2年連続のJRA賞年度代表馬でG1を7勝(菊花賞、天皇賞(春)(2016年・2017年)、ジャパンカップ、大阪杯(2017年)、天皇賞(秋)、有馬記念)したキタサンブラックの産駒がクラブに登場した。


募集馬はわずか2頭。希少価値もあって、本馬(「コナブリュワーズの19」)は人気の上位に必ず食い込むであろうことは想像に難くない。


父のブラックタイドは自身も産駒も弟のディープインパクトに比べて地味で、あまり人気がない。キタサンブラックの評価も母父がサクラバクシンオーということもあって菊花賞前まではその活躍を疑問視されていた。


そんなわけで、キタサンブラックという馬は意外性を秘めたサラブレッドだった。産駒の評価も父が売り出し始めたころに似て、賛否両論に分かれる。


このレビューで「コナブリュワーズの19」を通してキタサンブラックの可能性の一端に触れてみたい。

画像32

本馬は兄のサドルロードと同様に大型馬である。1歳募集時の体高評価が+1.9cm なので、今後さらに大きくなる可能性が大きい。


サドルロードが2歳6月現在539kgなので、「コナブリュワーズの19」のデビュー時には500kgを越える巨体をターフにことに現わすことになるだろう。父のキタサンブラックも3歳1月デビュー時の馬体重が510kgあったから、この特徴は遺伝的なものによるところが大きい。

画像33

本馬(コナブリュワーズの19)の血統的な推し材料は2つ。


一番目に、母父キンカメという点。


これは「アロマティコの19」のところでも書いた。補足すると、キングカメハメハはスパルタでなる松田国英調教師が仕上げたことで知られる。そして、NHKマイルカップからダービーへという異例のローテーションもマツクニ流だった。こうしたヘビーでハードな調教とローテに耐えらえたのもキングカメハメハの持つ体幹(骨格)の強さに起因するものと言ってよい。


本馬は500Kgを越えると予想されるが、足元さえじょうぶであれば、重い筋肉の鎧をつけていても、からだの芯がしっかりして大きなGの負担に抗(あらが)うことができる。


これが母父キンカメの強みだ。


(同じ母父キンカメで巨体馬のブラストワンピースを思い出せば理解してもらえるだろう)


二番目に、サンデーサイレンスの3 × 4(18.75%)のクロス、いわゆる「奇跡の血量」を持つことだ。今年の牝馬2冠馬デアリングタクトや青葉賞優勝馬のオーソリティなどこの配合がトレンドになっている。


実はひと口に3 × 4または 4 × 3(18.75%)のクロスといっても、ニセモノと本物(真正)がある。本馬(コナブリュワーズの19)は本物のほうに区分される。


詳細についてはnoteブログの以下の有料記事をご参照ください。

https://note.com/embed/notes/n57e444be5361

画像34

母コナブリュワーズは4勝馬。内訳は芝1200mが3勝、芝1400mが1勝のスプリンター。


初仔の兄カイルアコナも父が キンシャサノキセキということもあって芝1200mを1勝している。


本馬の父キタサンブラックは天皇賞(春)を2勝した実績から、典型的ステイヤータイプ、しかも秋の天皇賞も勝っているからスピードのあるステイヤーという類(たぐい)まれば特性を持つと一般的に評価されている。これは母父のサクラバクシンオーから説明できるが、こうした血がかつなら、本馬は母や兄同様、1200mや1400mを勝つスプリンターになるかもしれない。


ブログ『相馬の水滸伝』で「コナブリュワーズの19」の馬体写真を母やきょうだいと並べて比較してみました。そちらをご覧いただきながら、このレビューの続きを読み進めてください。

【コナブリュワーズの2019】母仔ときょうだいを写真で比較する比較するシリーズです。比べればわかる。並べればわかる。一緒に見れば見てくる。違いが。行くか、行かぬかを馬体が教えてくれる。soumaryouzanpaku.net

やはり血は争えない。


この母仔はよく似ている。


肩が立ち気味のところが共通点。


これは短距離馬の特長で、本馬もしっかり受け継いでいる。


キタサンブラック産駒だけど、スプリンターなじゃない? 疑惑が固まりつつある。


本馬は繋ぎが寝ていて、クッション性のある芝馬、というイメージが頭のなかで出来上がりつつある。

DVD/動画では、小気味の良い歩様で、大きい馬体でも重苦しさはあまり感じられない。


動画で繋ぎのクッションも確認できた。


気が勝ったタイプに見えるが、こちらも短距離馬にとってはプラスに働く。


「コナブリュワーズの19」の1口80万円はキタサンブラック産駒の結果がまだ出ていないからこその価格。


産駒が走り出せば、1口100万円に値上げするだろう。コスパ的にはいいかもしれない。


未知のリスクがあるけれど、この馬が人気を集めるのもわからないでもない。

画像35

(16)その他の初年度種牡馬の産駒

「181アメリの19 」メス、父キタサンブラック


「184シーディドアラバイの19 」メス、父サトノアラジン


「134ストゥデンテッサの19」牡、父イスラボニータ

の3頭については、大変申し訳ございませんが、測尺評価と基本データだけを挙げさせてもらうことで、レビューは控えさせていただきますことをご了承ください。お願いいたします。

画像36
画像37
画像38
画像39
画像40
画像41

(17)終わりに

今回はレビューする頭数が多く、長くなってしまいました。


煩雑な内容になってしまったのにもかかわらず、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


母の生まれ順ごとの、産駒の重賞勝ち馬に占める比率をサンデーサラブレッドクラブの全重賞優勝馬でデータをとっています。


これはアメリカの研究成果をもとに調べたもので、近日中に有料記事に書きたいと考えています。


その節はなにとぞよろしくお願いいたします。

注意.
記事での1口クラブ馬の競走成績は、クラブがファンドを実施中のものに限って作成しました。馬主名義が変わり、地方へ転出して以降の競走成績は含まれていません。

この記事はサンデーサラブレッドクラブ募集馬の個人的な感想を書いたもので、出資を勧めたり、止めたりするものではありません。
出資は自己責任でお願いします。

【攻略法】ブリックスアンドモルタル産駒|【1口馬主講座】トンボのめがね (note.com)

https://note.com/soumanosuikoden/n/n6d70fac97395

スポンサーリンク