2歳新馬の馬名シリーズの2回目はサンデーサラブレッドクラブ募集の
ヴァラダムドラー(牝馬、父ジャスタウェイ)を紹介する。
「7月の小倉戦でのデビューを目標に入厩態勢を整えます」(5月21日クラブホームページ)とのこと。
さて、本馬の命名の由来は、クラブホームページによると、以下のように紹介されている。
ヴァラダムドラー (Varada Mudra)
ヒンズー教聖像の手印の一つで恩恵の分配を象徴 。母名より連想
ヒンズー教に限らず、仏教の仏像には印相がある。
(印相の起源は、バラモン、ヒンズー教であることには違いないが)
印相(いんそう)とは、仏像が手で形作る様々なサインのこと。
仏教の仏や菩薩・諸尊の内証(内面的な悟り)を示すものと言われる。
ヴァラダムドラー (Varada Mudra)の印相とは、これ👇。
これは、日本語で与願印と呼ばれ、仏が人々の願いをかなえてくれることを表している。
これはとりもなおさず、重賞競走、GⅠやクラシック優勝という願いを叶えてくれる、霊験あらたかで、なんとも目出度い名前であることがわかった。
仏像では、釈迦如来像に多くみられるとのこと。
日本では、日本史の教科書でおなじみの法隆寺金堂釈迦三尊像の中央の釈迦如来の左手(向かって右側の手)がヴァラダムドラー、与願印を示している。
それにしても、この名前、母馬のバラダセール(Balada Sale)からの連想、つまり「バラダ」(Balada)からの連想で命名者は思いついたのだとしても、よくぞヴァラダムドラー (Varada Mudra)を探り当てた、と思う。
命名者の教養につくづく感心してしまう。
この馬には名前に恥じない活躍をしてもらいたい。