(1)サリオスの馬体重が気になる
ダービーウィークだ。
今年は馬体重がをテーマとしてブログを書いてきた。
そして新測尺選馬法を開発した。
「【今年は当たり馬を選ぶ自信があります】測尺選馬法がさらにパワーUP」
https://ameblo.jp/aromacandle777/entry-12598094302.html
そして、この方法を使ってオークス出走馬に適用してみて、優勝馬デアリングタクトの1歳募集時の体高が平均値よりも上回っていることを確認できた。
「【オークス予想】1歳募集時測尺で2頭が浮上」
https://ameblo.jp/aromacandle777/entry-12598606117.html
それでは、ということで、今度はダービーに出走を予定している1口馬主クラブ馬の1歳募集時測尺を使って、平均値との比較を試みた。
ただし、ユニオンのビターエンダーは1歳募集時の測尺が手に入らなかったので、今回の検討には含めていない。
まず、ダービーに出走するぐらいの馬だから、どの馬も体高か体重が同じ日齢で同じ生まれ月の牡馬平均値よりもプラスになっている(表中で数値がプラスのとき、赤字で表記している)。
そして、これは予想していたことだが、サリオスの体重が異常に平均値より重い。
ゆるいどころではなく、危険水域に入っている。
他馬のデータを数多く検証したわけではないが、常識的に考えて、1歳6月のこの時期にこれだけ重いと、仕上がらなかったり、足元の故障でリタイアしたりという馬が多いのではないか。
ところが、サリオスの場合、このプラス体重の正体は豊富で良質な筋肉のかたまりだっだということが、のちのレースパフォーマンスで明らかとなった。
しかし、しかしである。
それにしても重すぎはしないか?
2歳6月デビュー時の馬体重が534kg。
次走のサウジアラビアRC(G3)ではさらに540kgまで増え、皐月賞では536kgを計測した。
ダービーはこんなに馬体重がある馬が今まで勝った(連対)したことがあったっけ?
こんなに重いからだで府中の2400mは持つか?
途中で失速しはしないか?
急に不安になってきた。
調べてみた。
(2)ダービーで520kg以上の馬の競走成績(過去20年)
(3)ダービーでは体重が重い馬が勝つ傾向
全体的に見て、ダービーは比較的馬格があって重い馬が勝つ傾向にある。
過去20年の優勝馬の平均馬体重は481.2㎏.。
500キロオーバーでダービーを優勝した馬は4頭。
マカヒキ(502kg)、ロジユニヴァース(506kg)、ディープスカイ(514kg)、メイショウサムソン(502kg)。
ディープスカイが最大馬体重となっている。
連対馬の平均馬体重は482.4kg。
500キロオーバーの馬でダービーに連対したのは7頭で、最大馬体重はシンボリクリスエス(520kg)。
(4)馬体重が520kgオーバーの優勝馬はなし(過去20年)
馬体重が520kgを越える馬はこれまで15頭出走して、シンボリクリスエス(520kg)の2着が最高着順で、勝った馬はいない(過去20年)。
私の記憶が確かなら、1977年のダービーでラッキールーラが534kgで勝ったときまでさかのぼる。
あのときは24番枠から果敢に先行していったんは控えるも直線で盛り返して、ハードバージの急襲を押さえ、外枠をものともせずに勝利を収めた。
大きな馬を2400m乗り切らせる見本のような競馬だった。
当時はフルゲートが28頭で、馬場の造園法もいまとは異なるが、大きな馬が後ろから行ったのでは加速にギアを切り替えるのに時間がかかる。
一瞬の機転や仕掛けが明暗を分ける勝負どころで、俊敏な動きが取れない。
勝つには先行押し切りのスタイルが適している。
(ここまでは、一応、オーソドックスな考えを書いてみた。過去20年で最大馬体重ダービー馬のディープスカイが、このようなセオリーに反して追い込んで勝つことができたのは、四位ジョッキーの腕があったからこそだ。サリオスもレーンの手にかかれば、どんなレーススタイルにも対応できるかもしれない)
(5)サリオスは規格外の馬?
ともあれ、やはり過去20年間で520キロを越える馬が1頭も勝ったことがないのは、不安なデータであることには違いない。
1歳募集時の測尺(体重が平均よりもプラス70キロ!)からしてそうであったように、サリオスは規格外の馬といっていい。
競馬のデータ通りに自分の重さに負けて、直線で失速するのか、それとも過去のデータを葬り去り、常識の横紙破りをする記録を残すのか。
みなさんはどのように思われますか。
ダービーで520kg以上の馬の競走成績のデータをつくりながら思った。
最近のダービーは馬格があって重い馬が勝つ傾向にあると書いたが、裏返せば、軽い馬には不利だということになる。
過去20年の歴代ダービー馬で最も馬体重が軽い馬はオルフェーヴル(444kg)だ。
この馬も予想家のたてる平均値だ、傾向だ、データだといった紙の上のものを平気で破り捨てる、規格外の馬ということになる。
サリオスがダービーを勝つということは、逆向きのオルフェーヴルになるということだ。
ダービーを見る楽しみがまた1つ増えた。
追記.
なんだかんだ言って、結局ダービーの馬券を買ってしまいました。
コントレイルにサトノフラッグをからめて厚くいきました。
サトノフラッグの根拠は、noteの有料記事で書いた
【バラダセールの2019】サンデーサラブレッドクラブ2020募集馬レビュー
です。この血統からは大物が出ますよ。
https://note.com/soumanosuikoden/n/n20d28c03c3c7
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