(1)藤田伸二元騎手の最近の発言がひどい
JRAの元騎手、藤田伸二は歯に衣着せぬ発言で知られる。
JRAに対してもズバズバと遠慮せずに痛烈な批判を浴びせてきた。
JRAの官僚制の体質に辟易(へきえき)してきたので、氏の発言に対して今までは痛快に感じていた。
ところが、久々のJRAの女性ジョッキーで、近年活躍がめざましい藤田菜七子に対しても藤田伸二は冷淡で無理解な発言を繰り返している。
「らしい」と言えば「らしい」が、それにしても度を越した発言が続いている。
あまりに節操がない内容なので、いい加減頭にきている。
藤田伸二は的場文男騎手にもあり得ない発言をして物議を醸(かも)している。
2日に通算7152勝目を達成し、佐々木竹見元騎手の日本最多勝記録を更新した「大井のレジェンド」こと的場文男騎手に対しても「そりゃその歳までやってりぁ出来るでしょ!ほぼ毎日レースがある訳やから……」と発言し、バッシングを食らった
「ギャンブルジャーナル」2018年8月29日付記事より引用させていただきました。
https://biz-journal.jp/gj/2018/08/post_7685_2.html
(2)藤田菜七子を「客寄せパンダ」と批判
藤田伸二の藤田菜七子批判が止まらない。
まず藤田菜七子デビュー3年目の2018年8月には「デビュー直後から芸能事務所に所属してたり、オレにはJRAの客寄せパンダにしか見えないんだよ」と発言。
(「NEWS ポストセブン」2018年8月29日付記事より引用)
https://www.news-postseven.com/archives/20180829_747901.html
藤田伸二もよくテレビのバラエティー番組に出ていた。
自分のことを棚に上げてよく言うよ。
「デビュー直後から」というのが気に食わないらしいが、それで騎手成績に影響するのならわかるが、その後も藤田菜七子は勝ち星を積み重ねている。
もちろん、藤田伸二が新人のときの勝ち星と比べたら比較にならないが、外国人ジョッキー台頭で、日本人騎手が不利に立たされている現在と比べると、まだ藤田伸二が新人の頃のほうがチャンスはあった。
そんな逆境の中、藤田菜七子はよくがんばっていると思う。
「客寄せパンダ」でけっこう。
競馬もお客さんあっての商売だから、藤田菜七子が広告塔となることは、中央競馬に多くの人が興味を持ってくれるよい機会となり、ひいては馬券の売り上げ増加につながる。
競馬界にとっても、ほかの騎手にとってもよいことではないだろうか。
藤田伸二は狭量(きょうりょう)すぎる。
(3)藤田菜七子の女性最多勝を「下らない記録」とバッサリ
2018年8月25日には藤田菜七子がJRAの女性騎手最多記録となったことの感想を求められると、「そんな下らない記録なんて知らんわ!」と吐き捨てるような発言。
これにはファンもドン引きした。
競馬は男社会の典型だ。
女性は能力がないからこの社会に入れないのではなく、能力があっても女性だからという理由で不当に排除されたり、機会を奪われてきたりしたから、活躍する場面が少ない。
藤田伸二のような古い考え方をする男性が多いから、これまでJRAが変われなかった。
いま藤田菜七子の登場でJRAが自ら変わろうとしている。
藤田伸二はいままでJRAの改革を声高に叫んできたのではなかったのか?
(4)藤田伸二をかばうジャーナリストも
このようなひどい発言を繰り返す藤田伸二だが、振り返れば、氏は福永祐一や武豊などの一流ジョッキーに対してもこれまで手厳しい評価を下してきた。
何も藤田菜七子が女性だからというわけではない。
逆に男女の違いを意識することなく、単なるひとりの騎手として見ているからこその厳しい発言ともとれる。
「女性の割にがんばっている」という含意を持った発言は、女性を応援しているように見えて、逆に心の底では女性を見下していることにもなる。
(「ギャンブルジャーナル」2019年2月20日付記事を参照)
https://biz-journal.jp/gj/2019/02/post_9632.html
そういう意味では、藤田伸二の発言はブレていない。
それにしても、本当に競馬を愛するなら、女性ファンを増やすこと、そのためには、久々の女性ジョッキーで記録を更新してがんばっている藤田菜七子にもう少し温かい視線を向けてもいいのではないか?
藤田伸二の発言を聞いていると、「俺が一番偉い」「俺が正しい」と自己拡張をしているように聞こえる。
(5)藤田菜七子は2019年度JRAフェアプレー賞を受賞
藤田伸二はこれまでJRAのリーディングを獲得したことはない(2006年の2位が最高)。
特別模範騎手賞を2004年と2010年に2回受賞しており、氏はほんのタイトルにまでつけて事あるごとにこれを自慢している。
冷たい言い方ではあるが、ファンとしては、騎手は勝ってなんぼのもの価値があるもので、フェアプレーを褒められて褒賞(ほうしょう)されても、だから何?と返すしかない。
それでも、百歩譲って、競馬もスポーツであるわけだし、ラフな騎乗は事故につながり、ひいては騎手生命や命そのものにかかわる。
そういう意味では特別模範騎手賞の栄誉がある賞で、騎手として認められたひとつの証(あかし)と言っても間違いはない。
その2019年度のJRAのフェアプレー賞(特別模範騎手賞)に藤田菜七子騎手が選出された。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200105-01050103-nksports-horse
藤田伸二の2回には及ばないものの、さすがに今回の受賞を機会に藤田伸二もそろそろ藤田菜七子のことを認めてもいいのではないだろうか?
そう頑なになっていると、「頭の固いジイサン」と周囲から言われて、もう誰からも相手にされなくなりますよ。
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