(1)D. レーン、G1初騎乗初制覇の神ワザ
今日(5月12日)のG1ヴィクトリアマイルはさまざまな衝撃を食らった。
まずは、D.レーンの衝撃。
レーン旋風の勢いは止まらず、G3新潟大賞典に続けてついには初挑戦でG1を勝ってみせた。
まだ25歳の若者だ。
レーン騎手の持ち味は追い出すタイミングの正確さだ。
並みの騎手は勝ちたい気持ちからはや仕掛けになってしまう。
この気持ちを抑えて、待ちに待ったベストタイミングで追い出すこと。
そして、しっかりと追える点。
白刃(はくじん)をぶつけ合うような追い比べで、キチッと馬の能力を引き出してみせる。
結果はマイル戦で驚きの1:30.5のレコード。
これだけ速い数字は見たことがない。
ともあれ、オークス(コントラチェック)、ダービー(サートゥルナーリア)の騎乗が決まっているだけに、レーン騎手で驚異のGⅠ3連勝も夢ではないと思わせるものがある。
(2)ノームコア の優勝で見えてきた血の配合
もうひとつの衝撃は優勝したノームコアの父がハービンジャーということ。
個人的な見解では、ハービンジャー産駒の適性は2000~2200mの中距離。
マイルのしかもレコード決着を征するというイメージは湧かない。
ハービンジャー産駒はタフネスさと勝負根性が売りなのに、今回のレースでは、スピードと切れ味で席捲(せっけん)した。
いったいこの能力はどこからやってきたのか?
そう疑問に思って調べたら、母父のクロフネに由来するものだと見当がついた。
母父クロフネといえば、青葉賞を逃げ切ったリオンリオンも同じ。
ノームコアとリオンリオンの共通点はそれだけではない。
ノームコアの祖母インディスユニゾンの父はサンデーサイレンス。
かたや、リオンリオンの祖母トゥザヴィクトリーの父もサンデーサイレンス。
つまり、両馬とも母がクロフネ×サンデーサイレンスという血統なのだ。
ノームコアのスピードと切れ味がどこからやってきたか、という謎はこれで判明した。
ノームコアとリオンリオンは母系の血統構成が3/4同じなのだ。
(3)2019年募集予定馬で狙える馬
それでは、気になるのは、ノームコアとリオンリオンのように母がクロフネ×サンデーサイレンスという血統の馬がいるか。
当然、1口馬主会員はこの点が気になる。
調べてみた。
まずは母父がクロフネの馬。
7頭いた。
内訳は、サンデーサラブレッドクラブが4頭、社台サラブレッドクラブが1頭、G1サンデーサラブレッドクラブが2頭でうち関東馬4頭、関西馬3頭という結果だ。
気になる母がクロフネ×サンデーサイレンスの血統構成馬は2頭が該当した。
サンデサラブレッドクラブのピュアチャプレットの18 (父マクフィ) とG1サラブレッドクラブのリープオブフェイスの18 (父ルーラーシップ )で両方とも牡馬だ。
ピュアチャプレットの18は父が新種牡馬マクフィというのが未知数だ。
ピュアチャプレットの18はおじにダート重賞勝ち馬ソロルがいるが、一族から芝で活躍した馬が出ていないのが気になる。
ともあれ、この2頭はすでに唾をつけている会員もいるにちがいない。